ラクーンが運営する卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」の越境ECとなる輸出販売サービス「SD export」は、国内のファッションや雑貨メーカーと海外の小売店が取引をすることができる。メーカーは日本国内にあるスーパーデリバリー倉庫に商品を発送するだけで、世界134ヵ国の海外の小売店や企業に対して手軽で安全に取引することが可能になる。
2016年2月に決済サービス「PayPal」の導入、3月には新たな輸送手段として日本郵便の航空便と船便を導入したところ、輸送手段の追加は特に効果があり、2016年3月のSD exportの流通額は前月対比で約3倍にアップ。それまでアジア圏の受注が中心だったが、アメリカやヨーロッパからの受注も増えてきており、SD exportによる越境EC拡大の兆しが見えてきた。
SD exportの売れ筋商品をジャンル別に見ると、「雑貨」と「ファッション」で94%を占めている。その中でも地域問わずよく動いている商品のひとつに「マスキングテープ」がある。アジア、ヨーロッパなど広い地域で人気の商品であり、特に日本製のものや和紙でできた商品に人気が集まっている。
国別に見ると、台湾では「食器・キッチン」「ステーショナリー・クラフト」のジャンルの商品が人気。モダンな和食器や日本メーカーのボールペンや筆ペンなど日本の伝統的なデザイン、製品が好まれている。香港では「バッグ・財布」「レディースアパレル」のジャンルが人気で、日本製のパンプルやレインブーツ、アウトドア用のバッグなどに人気がある。
韓国では「バッグ・財布」「ステーショナリー・クラフト」が人気。特にゲームアプリ「ねこあつめ」は英語化もされていることから、関連のグッズは多くの地域の海外小売店から注文があり、中でも韓国の小売店からの注文が際立っている。
アメリカでは「ステーショナリー・クラフト」「日用品」ジャンルが人気で、日本メーカーのボールペンやシャープペン、お箸のセット、和紙のマスキングテープなど日本のテイストを感じられるような商品が動いている。