日本に対する親日度
「日本という国が好きですか?」という質問に対し、中国を除く各国では2014年の調査と大きい変化は見られない。
しかし中国は、2014年の調査で53%の人々が日本という国に対し「大好き」または「好き」という回答をしていたが、今回の調査で「大好き」または「好き」と回答した人が66%と、昨年と比べ日本に対して好感を持っている人の割合が13%も急上昇している。
2015年1月19日に訪日中国人に対するビザ緩和が行われたこともあり、多くの中国の人々が日本に興味を持っていることが伺える。
日本への旅行について
台湾、タイ、インドネシアを除く各国では、昨年の調査より日本に「とても行きたい」または「行きたい」と答えた人の割合が多い、または昨年の調査と数値は変わらないという結果に。
台湾、タイ、インドネシアについては、日本に「とても行きたい」または「行きたい」と答えた人が台湾が88%、タイが96%、インドネシアが95%と、昨年を上まらなかっただけでいずれも高い数値となっている。
日本政府の行う「クールジャパン」などの観光政策、円安など、“旅行先としての日本”という地位が、アジア各国で確立してきたことが考えられる。
日本に行きたい理由とは
アジア10カ国の人々がなぜ日本に行きたいのか、2015年の調査では「行きたい観光地がある」、「日本食が好き」、「日本文化に興味がある」が特に高い割合に。しかし、国ごとに人気のあるカテゴリーには違いがあり、趣向は異なることが伺える。
その他(自由回答)の項目では、各国で「日本は清潔」、「日本人は礼儀正しい」という回答が多くみられた。
韓国
「距離が近くすぐに行けるから」
中国
「日本は清潔だから」、「日本の田園風景を見てみたい」、「日本人は礼儀正しいから」
台湾
「公共の空間が清潔だから」、「日本人の丁寧さと禅の文化に興味があるから」
香港
「日本は清潔で、人々は礼儀正しいから」、「沖縄に行きたい」、「買物がしたい」
タイ
「侍や忍者に興味がある」、「清潔」、「日本の犬種が好き」
マレーシア
「桜が見たい」、「清潔」、「公共交通機関が整備されており、快適そうだから」
シンガポール
「USJに行きたい」、「清潔、安全かつ日本人は礼儀正しい」、「ブランド物の買物がしたい」、「桜が見たい」
インドネシア
「BABYMETALのライブに行きたい」、「アニメ『NARUTO-ナルト-』が好きだから」、「桜が見たい」
ベトナム
「桜が見たい」、「一人で旅行をしても安全な国だから」、「日本の教育に興味がある」
フィリピン
「桜が見たい」、「四季を体験してみたい」、「日本の教育や技術に興味がある」
調査元では、結果を受けていかのようにまとめ、コメントしている。
「アジアの人々が考える日本のイメージとして、【日本は清潔で礼儀正しい】という印象を持っている人が多い。各国の人々の趣向を考えると共に、この【日本は清潔で礼儀正しい】というイメージを持っているアジアの人々の期待を上回るサービスを提供することが、盛り上がりを見せるインバウンド市場で、訪日外国人観光客を取り込む策になるのではないか。また、台湾、タイ、シンガポールの人々は“口コミ”を重視する傾向にあり、そのような国の特色を踏まえた対策も、インターネットを用いたインバウンド施策では必須となる」
今回の調査は、2015年6月10日~2015年7月3日、対象の国と地域の各100名、18歳以上の男女を対象にアウンコンサルティングが行った。対象の国と地域は、韓国、中国、台湾、香港、タイ、マレーシア、シンガポール、インドネシア、ベトナム、フィリピンの10カ国。