米国・Salesforceは、メディア業界向けのAIエージェント「Agentforce for Media」を発表した。広告営業やキャンペーン業務の効率化と最適化を支援し、生産性向上を図る。

業務効率化と先回り対応を実現するデジタル労働力
Agentforce for Mediaは、AIエージェントと人が協働し、広告営業からサブスクリプションビジネスとのエンゲージメントまで、メディア業界に特化した幅広い業務の自動化を実現する。生産性を向上させることで、チームは顧客との関係構築や商談のクロージング、コンテンツ創出といった本質的な業務へ集中できるようになる。
提案書作成の迅速化による広告営業プロセスの効率化
「広告提案スキル」は、広告主や取引先の情報収集、関連するプロダクト抽出、商談概要・提案書・ピッチ資料の作成を自動化。これにより、キャンペーン情報の処理や適切な商品特定が迅速化され、従来数日〜数週間かかっていた業務が、数分で完了する。
営業支援からファン対応まで多様な機能を実装
Agentforce は、広告営業にとどまらず、メディア企業全体を支えるための統合エージェントとしても活用が可能となっている。具体的には、次のような機能を提供する。
- キャンペーン企画支援:キャンペーンのアイデアから実行までを数時間で完結。包括的なブリーフ作成、メールやSMSの自動下書き、カスタマージャーニーマップの作成を支援する。自然言語によるオーディエンスのセグメンテーションとリアルタイムのパフォーマンス追跡にも対応する
- メディアプラン作成支援:自然言語処理(NLP)と統合CRMデータを活用し、製品カタログ、承認済み価格、ルールエンジンに準拠した見積を自動生成。リアルタイムでの調整も行える
- リード転換率の向上:初回接触のプロセスを効率化し、AIが適切な営業担当に自動振り分け、成約率を向上させる。外部データを活用し、タイミングやトーンを最適化してパーソナライズされたメッセージも自動作成する
- サブスクライバーサポートの強化:サービス担当者が、よくある問い合わせに即時対応できるよう支援する。アカウント情報を即時に提供し、更新を自動化することで、迅速かつパーソナライズされたサポートを提供する
- ファンエンゲージメントの促進:複雑なファンエンゲージメントのワークフローを簡素化し、新旧のファンエンゲージメント施策にシームレスに統合。迅速なプロセスと大規模なパーソナライズ体験を強化する