資生堂は、プライベートエクイティファンドCVC Capital Partners(以下、CVC)が投資助言するファンドが、直接または間接的に出資している法人・Oriental Beauty Holding (HK) Limitedに、同社の持分法適用関連会社であるファイントゥデイホールディングス(以下、FTHD)の保有株式すべてを譲渡する株式譲渡契約を締結した。本件譲渡にともない、FTHDは資生堂の持分法適用会社から除外される。
資生堂は、スキンビューティーをコア事業する抜本的な経営改革の一環として、事業ポートフォリオの再構築を推進してきた。その中で、2021年にパーソナルケア事業を譲渡・合弁事業化、2022年にはその製品を製造する久喜工場およびベトナム工場の2工場に関する資産を譲渡した。
これらは、十分なマーケティング投資や、マスビジネスに特化した柔軟な戦略、迅速な意思決定・価値創造力の高い人材の育成など、成長投資の強化を可能にする事業環境を整えることが、対象事業・ブランドおよび社員のさらなる成長・発展、顧客や取引先への貢献につながるとの判断によるもの。
事業譲渡以降、同社は同事業の成長を支援するため、FTHDの株式を取得して合弁事業化し、CVCと協力して対象事業を運営してきた。今回、FTHDは自立経営体制の確立とともに順調に成長し、東京証券取引所への株式上場の準備に入ったため、CVCに当社持分を譲渡する決定をしたとのこと。
なお、資生堂は、中期経営計画「SHIFT 2025 and Beyond」において、2025年のコア営業利益率9%という目標を達成すべく、持続的な利益成長と構造改革を両輪としたビジネストランスフォーメーションを進めている。引き続き、同社の競争優位性が発揮できる高付加価値領域への積極投資を進め、企業価値向上に取り組む考え。