かっこは、同社が提供する不正注文検知サービス「O-PLUX(オープラックス)」をキタムラが導入したことを発表した。
2022年度のカード不正被害額は日本クレジット協会の発表によると、436.7億にのぼる(2023年3月「クレジットカード不正利用被害額の発生状況」)。増加傾向にあるクレジットカードの不正利用に対して、経済産業省でも「クレジットカード・セキュリティガイドライン」にて具体的な行動指針を提示し、多面的重層的な対策を求めている。
キタムラは、2022年9月末現在、写真・カメラ専門店「カメラのキタムラ」やこども写真館「スタジオマリオ」などを全国に1,061店舗を展開する企業。これまでもネット通販におけるクレジットカード不正に対し、国が推奨している不正対策のひとつである本人認証「3Dセキュア」を2007年より導入し、対策していたが、不正手口の巧妙化により、近年、受注後の「不正調査」に苦慮していた。さらに、カメラという換金性の高い商材を扱っていることもあり、悪質な転売の対策にも課題を感じていた。
そこで、上記のようなECサイトで起こりうる不正被害の対策が多面的にできるよう「O-PLUX」の導入に至ったという。
不正注文検知サービス「O-PLUX」の概要
かっこが提供する不正注文検知サービス「O-PLUX」は、データサイエンスを活用した独自の審査ロジックにより、不正注文をリアルタイムに検知。クレジットカードのなりすまし注文、不正転売・悪質転売、後払い未払いなどの不正被害の防止および審査業務の自動化を実現するクラウドサービスとなっている。
同ソリューションの評価ポイントは、次のとおり。
国産不正注文検知サービス特有のローカライズされた検知項目(3Dセキュアを補完した審査)
共有ネガティブデータベース
「O-PLUX」の利用企業でクレジットカード不正などのネガティブ情報を共有。自社データだけでは知りえない不正を検知することが可能に。
名寄せ処理機能
国内特有の「同一住所において番地や建物名の表記を一部変える」手口や、注入力した氏名とふりがなの不一致など、国内特有の不正手口の検知が可能。表記ゆれの対応を行うことにより、不正利用対策の4方策(本人認証、券面認証、属性・行動分析、配送先情報)の「配送先情報」の精度も向上。
国内特有の外部データベース
不動産企業の空室情報や、電話番号疎通確認など、複数の外部企業のデータベースを審査に活用。空室やでたらめな電話番号を使用した不正注文への対策が可能。
3Dセキュア、セキュリティコードと併せ利用することで不正利用対策の4方策に対応可能
3Dセキュアと券面認証に加え、「O-PLUX」を導入すれば「クレジットカード・セキュリティガイドライン」に示されている不正利用対策としての4方策すべてを網羅を実現できる。
外部モールの不正注文検知も可能
「O-PLUX」ではシステムのつなぎ込みが不要なCSVを利用した審査も可能なため、自社ECだけではなく、外部モールへの不正対策も可能に。