ビービットは、同社の子会社beBit Technology Inc.(以下、beBit TECH)が開発するEC(電子商取引)向けグロースマーケティングソリューション「OmniSegment(オムニセグメント)」の本格的な国内展開を開始した。
顧客データを統合・分析し、独自のAI技術によるセグメント別の細やかなコミュニケーション施策実行によって、ECマーケティングの高速PDCAを実現する。台湾での導入企業は2019年の展開開始から累計100社を超えており、国内正式リリースにあたっては先行して複数社への試験的導入を行っている。今後本格的に販売活動を加速し、2025年までに150社への導入を目指す。
企業のDX推進、新型コロナウイルス感染症拡大の影響も受け、EC市場は世界中で拡大を続けている。一方で、国内BtoCのEC化は諸外国と比較して出遅れている状況である。さらに、消費者行動の多様化、人口停滞、Cookie規制など昨今のマーケティング環境の変化によって、従来のマーケティング手法によるビジネス成長が困難になりつつある。
国内ECビジネスの持続的な成長のためには、これまでの短期目線の獲得型マーケティングから、1人ひとりの顧客との関係性を深め長期的な取引を目指すグロースマーケティングへの転換が必要不可欠となっている。
UX向上による顧客1人ひとりのLTV(顧客生涯価値)向上、そして持続的なビジネス成長を実現させるグロースマーケティングの実践のためには、ウェブ接客などの単発施策の実施やコンテンツ配信自動化だけではなく、次のコアコンポーネントを構築し、運用する必要があるという。
- 実データに基づいた顧客分析・顧客理解
- 顧客ごとの最適なコミュニケーション施策の実行
- データの統合とリアルタイムな検証・フィードバックによる高速改善
しかし、マーケティング・EC担当者にとって、専門スキルを必要としない「使いやすさ」とグロースマーケティング運用を実践する「高度な機能」を両立するツールを探すことは難しい課題である。
そこでビービットは、2022年5月の買収手続き完了を経て、「OmniSegement」を開発する子会社beBit TECHを設立。20年以上に渡ってUX設計・改善により企業のビジネス成長を支援してきたビービットのケイパビリティと、台湾にて多くの実績を持つEC体験改善ツールの融合によって、この課題を解決し日本のECビジネスのさらなる成長を支援すべく、今回の「OmniSegement」国内展開を決定した。
サービス概要
「OmniSegment」は、シンプルなUIと高度なマーケティング運用の実行機能をあわせもつ、ECにおける持続的なLTV向上とビジネス成長を実現するためのグロースマーケティングソリューション。
サービスの主な特徴
ECグロースに最適な実効性の高いシナリオ機能
- 用途に合わせたさまざまなシナリオの新規作成・カスタマイズが可能。
- 過去の支援実績に基づき、成果向上につながるベストプラクティス・シナリオをテンプレートとして容易。
高度なセグメント分析をリアルタイムで実現するデータ構造
- 多様なデータソースから、顧客情報を収集する拡張性の高いデータ構造を備えている。
- 収集されたデータを基に、顧客1人ひとりの情報を自動的に更新し、各種セグメント分析に反映。
ノーコードで直感的なUIによる施策実行
- 課題を的確に捉える分析BI、モニタリング・ダッシュボードを標準搭載。
- シナリオ・コンテンツはノーコードで作成・実装でき、実装と同時にリアルタイムで成果反映される。
精緻なパーソナライズ接客を実現する独自のAI技術
- 各顧客に合わせてコンテンツ配信のチャネルと時刻を最適化するスマート配信、最適な商品レコメンド、購入可能性の高さを採点するスコアリングの機能を標準搭載。
- データが蓄積されることによって学習精度が向上し、より効果的な施策実行を可能にする。
サービスの主な機能
データ収集・統合(CDP)
- ウェブ・アプリ上の行動データ
- ECサイト上の商品・購買データ
- CRM・POSなどの業務システム上のデータ など
セグメンテーション・分析(BI)
- セグメント分析
- モニタリング・ダッシュボード
施策設計・実行(MA・AI)
- シナリオ作成・実装(シナリオテンプレート含む)
- コンテンツ作成・実装
- オムニチャネル配信
- スマートAIモジュール(配信・スコアリング・商品レコメンド)
他サービスとの連携
- LINE・Facebook Messenger・SMSなどとの連携
- 主要ECカートなどの関連システムとの連携