NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション(以下、NTTコム オンライン)が運営するインターネットアンケートサービス「NTTコム リサーチ」は、全国18~69歳を対象として「化粧品」について調査を実施した。
新型コロナウイルス感染症の影響で、2020年以降、化粧品全体の売り上げが大幅に減少したといわれている。一方で、化粧品業界の新しい取り組みとして、メーカー社員によるライブストリーミングでの商品紹介や、AI(人工知能)などの最新技術を使ったサービス提供や製品開発、化粧品ブランドのコンセプトショップの開設も行われている。
そこで同調査では、18歳~69歳の女性と18歳~39歳の男性を対象とし、化粧品の購入場所の変化や購入前における行動、関心のあるサービスについて明らかにした。
同調査結果のポイントは、次のとおり。
化粧品を購入する場所の変化
新型コロナウイルス感染症が流行しはじめた3年前と比べ、「デパート」で化粧品を購入する人が減少し、「ECサイト」で購入する人がやや増加した。
化粧品を購入する際の参考情報
化粧品を購入する前に、「店頭で実物やPOP」を確認しているのが55%、「口コミサイト」をチェックしているのは30%、「ブランド・メーカーの公式サイトや公式SNS」をチェックしているのは22%だった。
20代以下の女性では、「ブランド・メーカーの公式サイトや公式SNS」(15%)よりも「TwitterやInstagramなどのSNS」(30%)や、「YouTubeなどのネット動画」(20%)を参考にしている人の割合が高い結果となった。
化粧品を購入する前の行動
アンケートに回答した女性の6割が、化粧品購入で失敗した経験があると回答。失敗経験の上位は「色が自分に合わなかった」「自分の肌質・髪質に合わなかった」「一日使ってみて、使用感に満足しなかった」などである。
化粧品を購入する前の行動として、“無料“のテスターや試供品で試す以外にも、「ミニサイズをまず購入した」といった“有料”で試し使いをする人が2割いることがわかった。
20代以下の女性の1割は、「試し使いを目的に、フリマアプリなどで通常価格よりも安く手に入れた」と回答しており、若い世代における化粧品購入経路として、フリマアプリといった“二次流通“の存在があることが明らかとなった。
新サービスに対する関心度
バーチャルメイク体験や高機能カメラによる肌診断、AIの顔認証機能による商品提案サービスに対し、1割が関心を示した。特に、化粧品にかける金額が高い人ほど、新技術を使ったサービスやオンラインサービスはもちろん、“コンセプトショップ”といった実店舗で体験できるサービスに対する関心度も高い結果となった。
30代以下の男性における化粧品の購入実態および新サービスへの関心度
30代以下の男性(回答者:426名)における化粧品の年間購入費は約7,000円で、同年代の女性の年間購入費の3分の1以下となっている。年間購入費に対し、「基礎化粧品」が占める割合は5割、次いで「ボディケア用品・化粧雑貨」に3分の1が使われていた。
3年前と比べて「デパートなどで販売されている化粧品」の購入頻度が“増えた”と回答した人の割合は、30代以下女性では6%であったのに対し、同年代の男性では13%で、男性のほうがデパートでの化粧品購入が増えた人が多いことがわかった。
「ビューティーアドバイザーと1対1のオンラインカウンセリング」に対し、30代以下男性の5%が、経験があると回答しており、同年代の女性の6%と比べてほぼ同率であることから、女性に限らず、プロによる肌の手入れ方法などのアドバイスに関心がある男性も一定数の割合で存在することが判明した。
調査概要
- 調査対象:「NTTコム リサーチ」登録モニター
- 調査方法:非公開型インターネットアンケート
- 調査期間:令和4年6月3日(金)~6月6日(月)
- 対象者・有効回答者数:18歳~69歳の女性1,086名、18歳~39歳の男性426名