博報堂をはじめとする博報堂DYグループ9社の戦略組織である「ショッパーマーケティング・イニシアティブ(以下、SMI)」は、テレビ・デジタル広告領域、リテールメディアを活用して店舗送客を行う販促領域、売場強化を行う店頭領域を統合し、メーカーおよび流通企業の売上の最大化を目指すOMOソリューション「テレデジ・リテール ONE(ワン)」を開発し、クライアント企業への提供を開始した。
ソリューション提供にあたっては、ビーコンやリテールDXソリューション活用で強いケイパビリティを有し、リテールメディア開発・運用においても実績をもつアドインテと連携し、サービス提供していく。
現在、企業の宣伝・マーケティング担当者は広告施策の費用対効果向上に向けた高度なマネジメントが求められており、そのための手段のひとつとして、生活者が商品やサービスを認知してから購買するまでのさまざまなコミュニケーション施策を効果的に連携することが重要となっている。しかし、これまでテレビとデジタルとの連携、テレビと店頭をつなぐ流通企画、デジタル広告と効果検証をつなぐ施策などは個別に存在していたが、これらの施策群は分断されているといった現状があった。
こうした課題に対して対応する「テレデジ・リテールONE」は、テレビ・デジタル広告領域と、リテールメディアを活用して小売店舗への送客を行う販促領域、売場での商品陳列の最大化を狙う店頭領域を統合した広告・マーケティング業界初のフルファネル統合ソリューション。テレビのリーチ力とデジタル広告/リテールメディアの購買見込層へのターゲティング配信によって認知から購買意向を喚起し、デジタル販促で来店促進、流通企業と連携して売場を強化・拡大させることで売上の最大化を目指す。
さらに、広告・来店・購買の各データを活⽤することで、広告販促による販売貢献効果の可視化と PDCA運用を可能に。これらは、博報堂DYメディアパートナーズが有する運用型テレビ広告を実現するサービス「TV AaaS」、アドインテが強みとするAIビーコンを活用した「リテールDXソリューション」などを統合・活用し、各地域のテレビ局および流通企業との連携によって実現された。
また、同ソリューションでは、メーカーおよび流通企業の双方にもメリットを提供できると考えている。メーカーに対しては、認知から店舗強化、効果測定までを一気通貫で実施することで売り上げの最大化が期待される。流通企業にとってはテレビ・デジタル広告と連動させ店舗集客力を高めることで、チェーン全体・カテゴリー売上アップを狙うことが可能だという。
同ソリューションの詳細は、次のとおり。
ファネルごとの具体施策 ※今後段階的に機能拡張予定
認知促進
各地域のテレビ局と連携し、対象流通店舗での購買を後押しするインフォマーシャル広告を制作し放送する。テレビスポット出稿との連動展開にも対応している。
関心喚起
対象エリアのリテール/デジタルメディアを活用した販売貢献効果を最大化する施策。
店舗商圏や購買層ターゲティングなど、購買の見込める顧客に向けた広告配信ができる。
店舗送客
対象の流通企業と連携したクーポン提供など、デジタル販促メニューを各種用意している。
店頭強化
テレビ局による広告とセットにした売場強化施策。対象流通企業によって商談サポートも行う(企画棚活用、店頭ツール強化など)。
効果測定
テレビとデジタル広告を実施した結果、どれだけ販売に貢献したかを各種データを組み合わせて分析レポートを作成。有望顧客ターゲティングテストやクリエイティブテストを購買データ起点で可能にすることで、マーケティング戦略強化やテレビ CM 制作に向けた訴求軸の検証などに役立てられる。