Nintは、国内大手ECモールの販売推計データ提供ツール「Nint ECommerce」の新機能として、任意のジャンル全体の販売データに対し、価格帯とメーカーの構成比を視覚的に捉えることができる「メッコチャート」をリリースした。
新機能「メッコチャート」では、楽天市場、Yahoo!ショッピング、AmazonのそれぞれのECモールの販売推計データをもとに、モールにある任意のカテゴリから商品ジャンルを選択し、そのジャンルにおける価格帯ごとのメーカー別シェアを直感的に把握することを可能にする。
チャートの任意の価格帯とメーカーの領域をクリックすることで、販売データを構成する商品単位や販売店舗単位にまで直観的に操作して確認することができる。なお、価格帯のカスタマイズ機能も搭載し、戦略や商品特性に合った価格帯を指定することを支援する。
たとえば、自社がECモールで5万円以下のプリンタを今後販売しようと考えているメーカーであり、2021年の「楽天市場」におけるプリンタの販売動向を知りたい場合、商品ジャンルの中から「プリンタ」を選択し、期間を2021年1月から12月に設定し、「ジャンル価格分布」をクリック。 価格の最大値を「50,000」に設定する。
「表示メーカー数」を「5」とすると、売上が高い上位5位のメーカーが表示される。「金額(範囲)」に入れる数値で、X軸を刻む幅となる価格帯を設定することができる。 この例の場合、「5,000」で設定しているため、X軸が左から「5,000円未満」「5,000円以上1万円未満」「1万円以上1万5,000円未満」のように、5,000円ずつの幅で刻まれている。 Y軸ではその価格帯で売れたボリュームを100%として、メーカー毎のシェアを見ることができる。 各製品のチャートの中に占める面積で、視覚的に「楽天市場」内で売れている5万円以下のプリンタのメーカー・価格帯ごとのボリュームを把握することができる。
チャートを見ると、左から3番目の「1万円以上1万5,000円未満」の価格帯の商品のボリュームが15.73%と、この中では最も売れ筋であることが見てとれる。 次いで売れているのは、「1万5,000円以上2万円未満」(14.46%)「3万円以上3万5千円未満」(13.9%)の価格帯のプリンタとなっている。 また、青い面積のa社は5,000千円から3万円未満の価格帯では50%以上のシェアを獲得しているが、3万5,000円以上の価格帯になると黄色い面積のb社シェアの方が大きいことなどがわかる。
メッコチャート上のグラフをクリックすると、さらに細かく、実際に売れている商品の売上、平均価格、シェアや、どのショップで売れているのかといった製品別の分析のページに飛ぶことができる。
マーケッターはメッコチャートを参照しながら、投入商品の価格を決めたり、競合となる商品の把握をしたりすることが可能となる。