オムニチャネルが注目される裏で、EC化率はまだ3%の日本
読者の皆さん、最近、家電量販店に行ってますか? 私が先日、都内の某量販店を訪れたところ、いるいる! 歩きスマホのショールーミング女子を山ほど見かけました。
古くはクリック・アンド・モルタルに始まり、マルチチャネル、クロスチャネルと呼び名が変わったと思ったら、今はO2O、オムニチャネル時代、真っ盛りなのでしょうか。
先日、ある新聞社のフォーラムで「オムニチャネル戦略」で講演を行ったら、なんと倍率4倍! 抽選の結果、なんとか120名の方には聴講していただくことができました。 驚きました……。
とはいえ、経産省の調査によれば日本のEC化率はまだ3%。ECというチャネルでは買えないところがほとんどですから、「オムニチャネル真っ盛り」には程遠いと言えます。しかし逆にいえば、オムニチャネルが進めばEC化も進むのです(当たり前といえば当たり前ですが)。
その証拠に、EC化率が7%と日本の倍の数字を誇る米国は、オムニチャネルも進んでいます。前回に引き続き、IRCE2014で見聞きしてきた情報をお届けします。
トップは65%! 米国EC企業トップ500の恐るべきEC化率
私がシカゴくんだりまでわざわざ出かけるのは、米国Eコマース企業トップ500社のデータが手に入るから、というのが理由の1つです。手にした瞬間のうれしさと、ずっしり重い「データ本」を日本まで持って帰らねばならない宿命は、とても複雑です。
このトップ500のデータでまずは気になるのが、米国EC化率です。2013年は7.3%でした。2012年に比べて、EC全体でEC流通総額が16.87%の成長、トップ500だけのEC流通総額は17.11%の伸びとなっています。
米国のトップ500のうち、EC年間流通額の伸びがトップ10の企業を一覧にしました。
ちなみに、流通額の分母が違うのでIRCEと米国商務省のデータではEC化率は異なります。本コラムではIRCEのデータをもとにしています。米国商務省のデータはこちら。