実店舗向けアプリの体験を向上する「MGRe(メグリ)」の強みとは
無印良品のアプリ「MUJI passport」の開発に携わるなど、実店舗向けアプリのノウハウを豊富に持つランチェスター。同アプリの開発経験を活かしたモバイルアプリプラットフォーム「MGRe(メグリ)」を提供している。プランナーの篠田健吾氏は2014年に同社へ入社し、ウェブサイトやアプリの分析などを経て、現在はプランナーとして製品開発を担当している。
MGReはオムニチャネルやOMOにおける活用実績が多く、システム連携やECサイトへの自動ログインなど、カスタマイズへの対応力を大きな強みとしている。昨秋には、大手ECプラットフォームを展開している株式会社フューチャーショップと連携し、「futureshop omni-channel」を利用する企業はMGReを用いてアプリ化を容易に実現できるようになった。
これまで、THE NORTH FACEやオンワード樫山などのアパレル企業を中心に導入が進んできたMGReだが、近年は東急ハンズやFrancfranc、コスメブランドのTHREEなど、幅広い業種で活用されている。4年連続でワイン通販の顧客満足度ナンバーワンを獲得しているワイン専門商社エノテカも、その中のひとつだ。2019年にアプリをリリースして以来、バージョンアップを繰り返しながら機能を向上させている。篠田氏は、「エノテカ様の成功の背景には、長期的なビジョンと段階的な機能リリースがあった」と振り返る。
同社がアプリ制作を決めた当初の目的は「実店舗への来店促進」と「既存コンテンツの有効活用」にあった。リピーターをしっかり取り込むことが肝要なワイン販売ビジネスにおいて、会員サービスを活性化させることが来店促進につながると同社は考えていたが、それを実現するにはすでにECサイトで配信していたさまざまなコンテンツをアプリにも横展開する必要があった。MGReを活用することで、同社は約半年間という短い開発期間の中でも、滞りなくアプリのリリースに成功している。