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ECzine Day 2020 Autumn レポート(PR)

バックオフィス連携なしにECは成長しない データ活用とシステム戦略で生み出す小売業の未来

 デジタルで買い物をする人々が増えた2020年。日々進化する顧客体験に素早く対応するためには、実店舗とECの垣根を超えた戦略が不可欠となっている。そこでスムーズな連携、運用の鍵を握るのは、バックオフィスの仕組み作りだ。2020年10月6日に開催された「ECzine Day 2020 Autumn」にて、日本オラクル株式会社よりNetSuite事業統括 本部長 北村守氏と、同社NetSuite事業統括 マーケティング部 Evangelist 海老原善健氏が登壇し、ECを成功させるための在庫管理とバックオフィス連携について紹介した。

コロナ禍で拡大スピードを増すEC市場 小売業に求められる対応とは

日本オラクル株式会社 NetSuite事業統括 本部長 北村守氏

 さまざまに変化する社会情勢の中でも、近年ECに与えた影響がとくに大きかったのは、やはり新型コロナウイルス感染症の世界的流行だろう。北村氏は消費者への影響として、自粛、テレワークによる在宅化により今まで通りの買い物ができなくなったこと、購買意識の変化にともない、ネットショッピングに積極的でなかった年配層の利用が増加し、食品や衛生用品などもECで購入されるようになったこと、そしてインバウンドの激減によって外国人の購買が減り、日本だけでなく全世界の問題になっていることに言及した。

 こうした影響を受け、小売業界では改めてECに力を入れる事業者が急増している。感染症対策としてECの利用が増えただけでなく、EC利用に慣れた消費者が食品や衛生用品といった生活用品類の購入を継続して行うようになったこと、インバウンド需要が高い商品については越境ECが利用されるようになったことなどが背景にある。

 ここで北村氏は、経済産業省が発表する「令和元年度電子商取引に関する市場調査」の結果を示し、年々ECの市場規模が拡大していることに加え、昨対比数値も年々上昇していることを紹介した。直近の2019年は、昨対比6.76%の伸び率だが、2020年はより顕著に伸びることが予想される。越境ECも年々日本から中国・アメリカへの販売額は増えており、2019年はアメリカへ9,034億円、中国へは1兆6,558億円もの販売を行っている状況だ。この数字も、コロナ禍によって2020年は数倍になると予測されており、小売事業者は今まで以上にECへの注力が求められている。

ECにメリットが大きい「パブリッククラウド」という選択肢

 さらに、ECの需要拡大に並行してクラウド・SaaS化も急速に進んでいる。小売業者自身もリモートワークを余儀なくされ、購買意識の変化によって供給するタイミングに柔軟な対応が求められる中、同時にコストへの対応も必要となっているためだ。そうした要件を満たすためのシステム環境を考えた際、従来型のオンプレミスでの対応はコスト、負担、柔軟性の観点から維持することが難しくなりつつある。そこで推進されているのが、クラウド・SaaS化というわけだ。

 しかし、北村氏は「クラウド流行りの時代だが、さまざまなクラウドがあることを知ってほしい。単にクラウド化すれば、『コストが落ちる』『簡単に構築できる』というわけではない」と語る。そのひとつの比較軸が「単一テナントSaaS」と「複数テナントSaaS」、つまり「プライベートクラウド」と「パブリッククラウド」だ。

 単一テナントSaaSの場合、ソフトウェアのライセンスコストとして見えるのは氷山の一角、9%程度と言われている。ホスティングサービス、オンプレミスと同様、独自のカスタマイズ、ミドルウェアやハードウェア、対応するスタッフの人件費やトレーニング費など、「見えていない部分」にコストや手間がかさむのが実情だ。また、機能追加やバージョンアップ対応も個々に行う必要があり、運用面での手間も要する。

 一方、複数テナントSaaSの場合、ソフトウェア・ライセンス費用として見えている割合は平均68%に上る。そのほかは多少のカスタマイズとトレーニングに要するコストに限られるため、予算コントロールも比較的容易だ。

「パブリッククラウドは、みんなでコストを負担し、メリットを享受するという考えかたに基づいており、運用費用をコンパクトにしながら常に最新バージョンが使えるのが大きな強みです。いわば一般に言われるSaaS・クラウドのメリットは、パブリッククラウドでなければ得ることができないと感じています」(北村氏)

事業への注力を実現するバックエンドの外部化

 そしてもうひとつ、ECのクラウド化とともに小売業の重要な課題として挙げられているのが「DX(Digital Transformation)」「D2C(Direct to Consumer)」「BOPIS(Buy Online Pick-up In Store)」など、デジタルテクノロジーの活用やそれにともなう新たな事業モデルの構築である。

 小売業の場合、実店舗の運営に始まりモールでECを立ち上げ、差別化を図るために自社商品の開発に着手した上で、D2Cなどの新業態へ展開するケースが多い。北村氏はこのような現状を受けて、次のように伝えた。

「現在の流れの中で、ECの推進およびクラウド化やDXは、切っても切ることができない関係にあると言えます。また、在庫管理や販売管理などバックエンドの仕組みを整えないことにはDX化もうまくいきません。Oracle NetSuiteは、優れたバックエンドを簡便に構築できる仕組みを提供することで、EC進出のハードルを低くしています」(北村氏)

 なお、日本ではいまだ実店舗がメインでECがサブの存在とみなされているケースもあるが、海外ではEC化が急速に進んでおり、ECをメインとして事業およびシステムを運用しているケースもあると言う。こうした急速的発展を支えているのが、クラウドによって提供されるバックエンドシステムだ。

 ここで北村氏に代わり、同社 NetSuite事業統括 マーケティング部でEvangelistを務める海老原善健氏が登壇し、「Oracle NetSuiteが支えるバックオフィス」について解説を行った。

日本オラクル株式会社 NetSuite事業統括 マーケティング部 Evangelist(エバンジェリスト) 海老原善健氏

 海老原氏はまず「ECで販売する際の一連の流れ」をスライドで示し、注文から入金、マスターデータの管理に至るまで、さまざまなデータ連係が必要であることを紹介した。さらに、出店先配送まで任せる場合のフローにおいても図で示し、「自社ECだけでなく、モールや実店舗など、自社のあらゆる販売チャネルでデータの自動連係が不可欠となる。しかし、リアルタイムで整合性を保ちながら一元把握し、運用するということは難しく手間のかかること。そうしたバックオフィスを私たちが支援していく」と力強く語った。

 小売業が抱える在庫管理・連携の課題としては、受注の一元管理、商品の配送、現在の在庫数把握、商品補充管理など多岐にわたり、最終的にはそれらのデータをどのように活用するか考える必要がある。Oracle NetSuiteの機能を活用することで、データの一元管理と自動化に加え、さらに外部の仕組みとも自動連係する環境が整う。面倒な調整や運用に惑わされることなく、自身の本業に集中できるというわけだ。

 「データのやり取りは何かと煩雑で手がかかる。そこをOracle NetSuiteに任せていただき、浮いた分のリソースをぜひ自社のサービス拡充に役立ててほしい」と海老原は訴える。Oracle NetSuiteならば、ダッシュボードで現在の自社の状況がすべて把握でき、定期レポートなども自動的に配信されるため重要な情報を見逃すことがない。さらに、APIやSuiteAppによるデータの自動連係やワークフローでの処理連携、CSVデータ連係も実現し、自動化による作業コストの削減およびルールに従った作業で作業ミスを排除するなど、効率良くデータ連係を実現する機能が備わっている。

Oracle NetSuite活用でオムニチャネルを実現したオーマイグラス

 ここで海老原氏は、Oracle NetSuiteを活用してECのバックオフィスを整備した例として、メガネ専門小売事業者 オーマイグラスの事例を紹介。同社は国内10店舗に加えECサイトを立ち上げており、NetSuiteの導入後3年でメガネのECサイトとしては国内最大級にまで成長している。

 同社の特徴は、ウェブ上でメガネフレームを複数選択した上で、試着場所を実店舗もしくは自宅から選択、さらには購入後も店頭受取、自宅配送と顧客の望む手段を選ぶことができる柔軟性の高い対応力にある。自社でECや実店舗を運営するだけでなく、メガネチェーンへの卸やフランチャイズ加盟店などさまざまな販路のデータをOracle NetSuiteに集め、次なる販売戦略策定に活用していると言う。つまり、Oracle NetSuiteの導入により、自社の事業プロセスのDX化と収集・蓄積したデータの未来への活用というふたつの目標を達成しているのだ。

 同社がECサイトをわずか9ヵ月でカットオーバーし、3年間で国内最大級にまで成長させることに成功した背景には、オンプレミス環境からクラウドERPへの移行がある。その結果、オムニチャネルでの在庫管理や販売管理などのデータの一元管理に加えて拡張性も実現。なお、こうしたオムニチャネルの基盤構築は開発者5人のみで行われたそうだ。

 海老原氏は、オーマイグラス 代表取締役社長の清川忠康氏による「我々のオムニチャネル構想は販売チャネルや価格の統合だけではなく、メガネを中心としたBtoBビジネスのハブとなるサービスの提供にあります。そのためには、すべてのチャネルで扱われるデータを我々の基幹システムで一元管理しなければなりません」という言葉を紹介。「こうした計画に耐え得る唯一のクラウドサービスとして、Oracle NetSuiteを高く評価いただいた」と語った。

 その上で同氏は改めて「Oracle NetSuiteとECとの親和性」を強調。コマースベンダーが提供するAPIやOracle NetSuite Web APIを利用した連携も容易に行え、さらにERP内でWorkflowを使った自動処理やファイルを用いたエクスポート、インポートの連携も可能である旨を述べた上で、SuiteAppを使った機能拡張についても紹介した。ERPはカスタマイズが難しいというイメージが依然根づいている中、Oracle NetSuiteでは画面内の項目の追加・削除・移動・定期化などはもちろん、レポートのカスタマイズまで柔軟に行えるなど、自社のやりかたに合わせた自由な設定が行える点も魅力であると説明。

 加えて、Oracle NetSuiteでデータ統合を実現させた後のステップで活用できる「Oracle NetSuite PBCS(Planning and Budgeting Cloud Service)」について紹介した海老原氏は、次のように言葉を続けた。

「このサービスを用いることで、自社内にあるすべての情報を集約し、効率的な予算管理および事業計画立案ができるようになります。つまり、次なる改善策を考えるだけでなく、将来まで見据えたシステム戦略が可能となるのです」(海老原氏)

 そして最後に「未来に向けた情報活用に向け、まずは情報の集約からプロセスの自動化に着手し、社外連携を省力化した上で情報分析プラットフォームを用いて、経営計画や蓄積データを有効活用してほしい」と述べた上で、Oracle NetSuiteが提供する無料ウェビナーや業界向けセミナーを紹介し、セッションを締めくくった。

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