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ECzine Academy(イーシージン・アカデミー)とは、自社ECのプロフェッショナルの育成を支援する講座の総称です。ECzine編集部が企画し、基本となる「2日でわかるEC構築・運営基礎講座」ほか、その時々のトレンドをいち早く学んでいただけるようテーマ別講座をご用意しています。

ECzine Day(イーシージン・デイ)とは、ECzineが主催するカンファレンス型のイベントです。変化の激しいEC業界、この日にリアルな場にお越しいただくことで、トレンドやトピックスを効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

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ECzine Day 2021 December

2021年12月7日(火)10:00~16:00

「季刊ECzine」とは、年に4回、EC業界の重要ポイントだけをまとめてお届けする紙の雑誌です。ECの最新トレンドを取り上げた「特集記事」のほか、重要なトピックスに関する知識を上書き保存する「定点観測」、EC業界のニュースや記事を振り返るコーナーなど、自社のECビジネスを俯瞰していただく際のヒントになる内容が満載です。

季刊ECzine

2021年秋号(vol.18)
特集「Cross over, Enthuse fans!~店舗、スタッフ、EC&デジタル活用の次なる一手」

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[ECzine Press 2020 Summer]ECで困ったらこの1冊!CX編

販売経験者のECマネージャーが語る 「時間ができたからInstagramやって」でCXは高められない


 実店舗の営業からECチームに異動し、直営店とEC部署のマネージャーを務める久保田正恵さん。書籍『お客様が本当に喜ぶ 「客単価アップ」販売のススメ』(同文館出版)著者でもある。両方の経験を持つ久保田さんが考えるCXとは。DXを加速させたコロナ禍を踏まえ、話してもらった。

販売経験のあるECマネージャーに聞くコロナ禍のDXとCX

――オムニチャネルの取材をする中で、推進者に実店舗での経験があるかないかは大きいと感じていました。以前久保田さんに出ていただいた記事も、2019年10月のアクセスランキングで1位になり、多くの人に響いたのだなと思いました。外出・営業自粛によってオムニチャネルが進み、ますます久保田さんのメッセージは求められると思い、今回の取材をお願いしました。

 私はそもそも、アパレル会社に事務職として入り、子ども服の営業アシスタントを5年間、VMD(売場づくり)を兼任しながらレディース営業を10年。その後、メンズのVMD、営業……という経歴ですから、ECのことはまったくわからずに異動しました。上司から「実店舗では1対1だけれど、ECは1対Nで接客ができるよ」と言われ、素直に「そうか!」と思ったんです。とはいえ直営店のマネージャーも兼ねています。ECだけ、と言われていたら引き受けるかどうか悩んだと思います。それぐらい実店舗での販売の仕事が好きなんです。

――兼任とのことですが、営業自粛期間のお仕事の割合はどう変わりましたか?

 以前は直営店とECの仕事が半々だったところ、店舗を閉めていることからECが8割になっています。ECのマネージャーになってから、期ごとのキャンペーンスケジュールを組んだり、撮影のコーディネートを手伝ったりしていました。私が異動する前からECはあり、いなくても十分業務は回っています。ただ、たとえば商品詳細ページを見ると、MDからの情報をそのまま掲載したりしている。ECチームは商品に関するプロではないため当然なのですが、私はもっとお客様に伝わるようにしたいと思い、商品情報やメルマガなどのライティングをやらせてもらっています。

 お洋服を買うという体験は、お買い物の瞬間ももちろん楽しいけれど、家に帰って着てみたり、それを着て出かける予定を立てたりするのも楽しいでしょう。私は、そのお洋服というものを通して、お客様にもっと楽しんでいただきたいんです。会社も、ECにもそういった視点があるべきだと考え、私が配属されたのだと解釈しています。

――実店舗の販売員の知識や発想をもって、ECでの体験を向上したいということですね。実店舗の営業自粛により、販売員のデジタル活用や企業のDXが注目されていますが、どうお考えですか?

 場当たり的な取り組みは良くないと思っています。挑戦してみるのは良いことですし、私たちも自粛以前から、販売員の動画を撮影するなど取り組みを行っていました。ただ、ちょっと心配なのは、これからのこと。今後の状況は読めないところではありますが、店舗の営業が再開し、販売員が以前のように忙しくなって、Instagramやライブ配信に手がまわらなくなって突如やめてしまったらどうでしょう。楽しみにしてくださっていたお客様はがっかりされますよね。

 そもそも販売員は、1日のスケジュールが立てづらいんです。ECやデジタルの人たちから見ると「なんでInstagramやらないんだろう」「ライブ配信で売ればいいのに」と思うかもしれませんが、店舗では、急にお得意様が立て続けに来られるといったことが起きたりするんです。顧客体験(CX)は、継続的に良い体験を提供することが重要ですよね。時間があるからとりあえず始めてみた、では、正直しんどいです。いきなりやり始めて、誰も見てくれていない時期の乗り切りかたや、実店舗が忙しくなった時にどうしたらこれが継続できるかという長期的な計画も並行して考えるべきだと思います。

――その企業が提供するさまざまなタッチポイントでの体験の集合がCXになりますよね。ECというタッチポイントにおいて「実店舗のような接客をしたい」とは長年言われていて、ウェブ接客やチャットが出てきました。ECで実店舗のような接客は、実現可能なのでしょうか。

 個人的な感覚で恐縮ですが、最近営業の方とお会いすると間(ま)がないなと感じるんです。「こんにちは、あなたとこんなお仕事がしたいです」といった具合で、雑談などでお互いをよく知り合う前に仕事の話が進んでいる。ECも似たところがあって、サイトを訪れたばかりのお客様に「うちにはこんな良いものがあります」というコミュニケーションをしている。実店舗では、まず店員と接触し、話を進めるうちにお互いへの理解を進め、商品をいくつか試してもらって、と進んでいきます。ECにはそういう間がないなと思うのです。

 またCXにおいては、継続性とともに成長も重要です。販売員が良い接客をし、「今日は良い買い物ができたわ!」と喜んでくださったお客様が、次に来店してくださった際には、前回と同じレベルの体験ができる(継続)のに加えて、1%でもそれを超えた接客(成長)を提供できないと「やっぱりこのお店は良いわ」にならないのです。 体験の良さを語るうえで重要なのは、共感を得られたかどうかです。「おいしいね」と言われた時に「おいしいですよね」という共感。お客様が実店舗にお買い物にいらっしゃるのは、モノそのものを買うことよりも、人との接触を求めてのことではないでしょうか。そこでの体験が、CXのほとんどを占めていると言っても良いと思いますし、それが実店舗とECの違いですよね。

 今回の自粛で人と人との接触がますます少なくなりましたよね。実店舗でのCXが失われていっています。ウェブ接客やチャットで、お客様との距離を埋める間だったり、共感だったり、前回のお買い物を上回る感動が得られれば、完璧とまではいかなくとも実店舗のような接客に近づけるのではないでしょうか。

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ECzine編集部(イーシージンヘンシュウブ)

ECZine編集部です。ネットショップ運営に役立つ情報をお届けします。

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