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2024年8月27日(火)10:00~19:15

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One to Oneメールマーケの新しい標準 「シナリオメール」の効果と実践のコツ

 「メルマガ」と言えば、ひと昔前は同内容のメールを一斉に送ることが主流だった。しかし、One to Oneマーケティングの効果が注目される今、メールの世界にも読者の属性や行動に応じたマーケティング手法が広まっている。今回は、メール施策のトレンドのひとつ「シナリオメール」の効果とポイントについて、メールマーケティングソリューションを手掛けるユミルリンクのふたりに話を聞いた。

高い反応を引き出す、顧客行動に寄り添ったシナリオメールとは

ユミルリンク株式会社 五十嵐崇之さん、嶋根瑠花さん

――ここのところのメールマーケティングのトレンドについて教えてください。

五十嵐 One to Oneマーケティングが説かれるようになって久しいですが、メールマーケティングにおいても、1人ひとりの顧客にあわせた情報発信を行うことが重要になってきています。

 メディアとしてはとくにSNSが盛り上がりを見せていますが、それぞれのメディアに役割があると考えます。SNSはリーチ力に優れ、面を取りに行くのに適したメディアです。リツイート等のユーザーの行為によって、自然発生的に拡散されていきますよね。人から人へクチコミで、画一的な情報を拡散させていくのに適したメディアであると言えます。現状、自社がアプローチできていない層に、ファーストタッチを行うために活用する企業も多いようです。

 一方のメールマーケティングは、サイトへの会員登録など、すでに接触してくださっているお客様に対し、ファーストパーティーデータを活用することで、情報を出し分けることができるのが特徴です。HTMLメールのようなリッチなクリエイティブを用いることも可能であるため、商品やブランドへのマインドを高めていくためのコミュニケーション手段だと言えるでしょう。LINE等に代表される即時性の高いメッセージチャネルとの組み合わせで、さまざまなCRM施策を行う企業もあります。

 SNSとメールには双方に強みがあり、顧客層拡大にあたってはいわゆる車の両輪だと考えております。その都度、適したメディアを選び、適した役割を担わせることが重要だと捉えています。

――メールは「情報の出し分けが可能なメディア」というお話がありましたが、具体的な施策にはどのようなものがありますか。

嶋根 読者の属性に応じたグルーピング、セグメントといった手法が一般的ですが、こうしたデモグラフィックな情報に加えて最近では、メールへの反応や購買といった「読者行動」をもとにした送り分けの手法がトレンドとなっています。とくに、「メール開封の有無」や「コンバージョンに至ったか否か」といった条件ごとに配信メールの内容を分岐させる「シナリオメール」の手法が最近注目を集めています。

――シナリオメール施策の効果と、具体例について教えてください。

嶋根 開封やクリック、コンバージョンといった読者の行動に合わせた配信を行えるため、同じ内容をすべての会員に送る通常の一斉配信に比べ、高い反応(開封・クリック)が期待できます。

 たとえばECサイトを運営されている企業様であれば、セールの告知メールがわかりやすい例でしょう。 1通目は全体に、セール開催を告知するメールを配信します。そのメールを開封・もしくはメール内リンクをクリックしていただいたお客様は、セールに少なからず関心をお持ちだと考え、セール対象アイテムの中からさらにオススメのものをピックアップし、レコメンドメールのようなクリエイティブで2通目のメールをお送りします。

 一方、1通目のセール告知に反応がなかった方たちは、何も対策せずにいると休眠顧客になってしまう可能性が高い。ならば強めの離反施策として、クーポンを添えたメールを2通目にお送りするといった具合です。

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課題は「運用負荷」 複雑多岐にわたるシナリオ運用は担当者の負担が大きい

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