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季刊ECzine vol.11定点観測

配送業者に協力して交渉を 2020年は配送体験の向上へ

 EC事業者がおさえておきたい、13のテクノロジー関連トピックスの「定点観測」。オープンロジの伊藤さんに、物流について聞きました。※本記事は、2019年12月25日刊行の『季刊ECzine vol.11』に掲載したものです。

ヤマト、Amazonの運賃を値下げ 置き配の影響か

 今回、伊藤さんが取り上げたトピックスは、10月22日にダイヤモンド・オンラインに掲載された「ヤマトがアマゾン向け運賃を値下げ!2年前の値上げから一転の事情」について。ヤマト運輸がAmazonとの交渉により、宅配の荷受け量を増やし、一部運賃を値下げしたというもの。記事の最後は「国内運輸業に対し、アマゾンが一枚も二枚もうわ手」と締めくくられ、SNS上での本記事へのコメントは「Amazon強すぎる」「ヤマトが負けた」といったものが多く見られた。それに対し伊藤さんは、「ビジネスでECにかかわる人であれば、もっと深く読み込むべき」と指摘する。

 「記事にもありましたが、Amazonは自社配送をやめるわけではありません。より拡大しながら、ヤマト運輸にも委託するということでしょう。なぜなら、今後ますます拡大していくであろう荷物の配送網を、Amazonは確保しなければならないからです」

 伊藤さんがそう考える根拠は、「THE WALL ST REET JOURNAL」に8月30日に掲載された記事「アマゾン配送帝国、UPSとフェデックスに挑む」にある。Amazon.comが米配送大手FedExとの契約を打ち切ったが、そこに到るまでには、長年かけて自社配送網を成長させ、自社配送の比率が今年ようやく5割近くに達したという背景があるからだ。一方のヤマト運輸について、「400円前後の据え置きあるいは300円台への値下げで合意した」と記事にある。

 「一見安く見えますが、価格だけでなく中身の変化を考えると、ヤマト運輸にとっても合理的な価格で契約できたと見ています。その背景にあるのは、Amazonが再配達等の防止を通じ配送業者の負担削減に協力する姿勢を見せたからでしょう」

 前回の定点観測でも「置き配」を取り上げたが、Amazonは岐阜県多治見市において、10月1日から1ヵ月間、置き配を標準の配達方法とする実証実験を行った。「物量も売上もあるAmazonが、配送の効率化にここまで貢献する姿勢を見せるのは、配送業者にとっても大きなインパクトです。Amazonの姿勢によって、ヤマト運輸側も値下げしても利益を確保できるという計算ができたのではないかと見ています」

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