記事種別

[対談]ナノ・ユニバース越智さんが話す、試行錯誤の末に辿り着いた「オムニチャネルの答え」とは

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • プッシュ通知を受け取る

先取り買いが時代のニーズとマッチした「ナノ割」

川添(M):2017年7月からスタートされた「ナノ割」も斬新なサービスですよね。自社ECサイトの予約商品を最初から割引した価格で販売するというのは、アパレルECの「予約」サービスが当たり前になってきたとはいえ、今までの常識では考えられませんでした。サービスの存在を知った時は、「え!?そんなことやって大丈夫?」と思っていましたが、店舗スタッフの反応はどうしたか?ネガティブな反応などはなかったんでしょうか。

越智(N):店頭とのカニバリでいうと、いちばん評判が悪いのは自社ECのタイムセールです。これを見てお客さんはお店に来ているわけですから、店頭に来てみたらその価格より高かった、というのは極力やめたいですね。でも初めて半年くらい経ちましたが、ナノ割に関するクレームはまだありません。

川添(M):その時点では予約商品が店頭に並ばないからですかね。それでも店頭入荷した時には、売れ行きの初速への影響を懸念されそうですが。

越智(N):ナノ割は、店頭で売っていないものを予約期間で事前に買うと10%オフになるというサービスです。たとえば店頭での接客が終わってお客さんに「ちょっと考えます」と言われた時に、以前は、次のシーズンの商品画像をファイリングしたものを使って「今度はこんな商品が入ってくるので、また来てくださいね」というご案内をしていました。ですが、それだけだとどうしてもカット数が少なかったり、全商品の画像があるわけではなかったので、それに対してもっと商品情報がほしい、という声がすごく多かったんです。

ですが、今はナノ割のサイトに掲載するために、サンプル画像を事前にすべて用意することが出来るようになりました。店頭スタッフが次回の来店をお客さんに促すツールとしても、ナノ割のページは活用されていますね。

メガネスーパー川添さん
株式会社ビジョナリーホールディングス デジタルエクスペリエンス事業本部 本部長 /
株式会社メガネスーパー デジタル・コマースグループ ジェネラルマネジャー 川添隆さん

川添(M):なるほど。ナノ割は店頭のオペレーションを改善し、なおかつ、これから入荷する商品を店頭で見せて次の来店につなげるツールになっているんですね。私が店頭スタッフをやっている時代に欲しかったです。実物がなくて、線で描いた絵型で商品を説明しても伝わりづらいですからね。

ぶっちゃけ、ナノ割は好調ですか?(笑)

越智(N):予想していた以上に、売上を伸ばしていて嬉しい限りです(笑)。そこまで好調なのは、少し昔の風潮が戻ってきたからではないかと思っています。

昔からファッションが好きな人は先取りして買うと言われていますが、最近は実売なので、本当に気温が下がった日からコートが売れるという世界です。ですが、ナノ割で買ってくださるお客さんが増えたことから考えてみると、次の季節のために先に買っておく、というファッションの楽しさをお客さまが取り戻してくれているような気がして、それが嬉しいです。


  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • プッシュ通知を受け取る

バックナンバー

連載:アパレルECの今を語る

もっと読む

2019年01月の人気記事ランキング

All contents copyright © 2013-2021 Shoeisha Co., Ltd. All rights reserved. ver.1.5