ゲーム好きな国際カップルが始めた「ソラリスジャパン」
――まずは、ソラリスジャパン設立の経緯からお伺いしたいと思います。
石川さん 設立は2008年です。彼(ジェイコブさん)がもともと日本文化が好きで、ドイツに住んでいた頃から個人的に日本に来て、ゲームを買ってドイツで売っていたんです。2008年、大学を卒業したのを機に日本へ来て、ソラリスを立ち上げました。
ジェイコブさん ゲーム好きになったのは、小学1年のときにゲームボーイを買ってもらってから。はじめて日本に来たのは、PS2が発売された2000年、15歳のときです。ドイツでの発売は半年後だったので、そんなに待てない!と思って。日本で何台も購入して友達や近所のショップ、ネットの知り合いに売って飛行機代を稼ぎました。
石川さん 15歳でビジネスマンだね(笑)。
ジェイコブさん 本当にほしかったから、どうにか考えたんだよね。
――当時から、いずれ日本に住むことを考えていたんですか?
ジェイコブさん ずっと前から遊びに来たくて、いつか引っ越せたらいいなと思ってたんですが、実際に来てみて絶対に住もうと思いました。そのあとも何回も日本に来て、秋葉原で中古ゲームなどを買ってドイツで売っていて。稚佳子に出会ったのは2002年で、まだ2人とも高校生だったよね。
石川さん 17歳と18歳だね。その後、私が大学を卒業してドイツに行ったんです。ドイツでは2人でずっとゲームばっかりやってました(笑)。でもそれにも飽きてきて、一緒に日本に帰ることになって。
ジェイコブさん 2人で戻ってきたのが2008年。そのタイミングでソラリスジャパンを立ち上げました。ドイツでは稼げていたし、貯金もあったので大丈夫だろうと自信があったんですが、ちょうどリーマンショックが起きてしまって……。会社がうまくいかなくなり、気づいたら貯金もなくなった(笑)。
石川さん だってゲーム以外なにもやってなかったもん。世の中を舐めすぎていたよね(笑)。
ジェイコブさん 2009年の1年間の売上が、今の1週間分くらいしかなかった(笑)。このままじゃヤバイと思って、2010年から自社サイト以外にも、ヤフオク!やeBayをはじめました。もともと細かい作業が苦手で全然やってなかったんですが、必死になって1日150個アップしたりして。少しずつうまくいくようになっていった感じです。
当時はゲームの取り扱いが中心で、2011年まではひとりでやっていました。その後、稚佳子が手伝うようになって、2013年にはプログラマも雇いはじめました。それでいろいろと新しいことができるようになり、2014年からはフィギュアも扱うようになりました。