映画、テレビドラマに学ぶ
ソーシャルメディア発ヒットの生み出しかた
ソーシャルメディアのビジネス活用について、2016年に起きた象徴的な例として、藤田さんは映画、テレビドラマのメガヒットを挙げる。
「映画『シン・ゴジラ』『君の名は。』のヒットは、Twitterのクチコミから広がったのではと分析されています。どちらもマスメディアを活用した華々しい事前プロモーションは行わず、コアなファンが感想をTweetし、人が人を呼ぶ形で広がっていきました。
テレビドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』も、当初はそれほど話題になっていませんでした。YouTubeに投稿された“踊ってみた”動画がきっかけにはなっていますが、こちらもヒットのきっかけはTwitterでの拡散です。制作スタッフがソーシャルメディアで話題にしようと考えていた、とも言われています。
なかでもソーシャルメディアらしいのは、映画『この世界の片隅に』。当初は無名で配給先すら決まらなかった作品でしたが、Twitterのクチコミとクラウドファウンディングで広まり、今では海外上映の配給を求めるクラウドファウンディングも立ち上がっているくらいです」
こうした例は、ソーシャルメディアのありかた、そしてビジネス目的での活用方法が変わっていることを表すわかりやすい例だと藤田さんは言う。目標とするフォロワーを獲得し、できるだけ多く拡散してもらう“バズらせる”“エンゲージメントする”行為から、共感、感動を共有することで消費者を味方につけ、一緒にプロジェクトを共創することに変化した。
ソーシャルメディアマーケティングを成功に導く5つのポイント
- 非言語・直感的/視覚的コンテンツの発信
- 即時性・限定感
- 検索エンジンの代替・補完
- コミュニティ醸成
- データドリブンな広告配信