メールマガジン✕レコメンドの組み合わせ
まず高田氏が紹介したのは、メールマガジンのレコメンドの実装事例だ。メールマガジンの中にレコメンドエリアを設け、ユーザーごとに最適化されたコンテンツを出して効果を上げる。この施策により、ある企業ではクリック率でそれまでと比較し15%アップ、レコメンドをクリックしたユーザーではコンバージョン率がこれまでと比較し79%アップとなったという。
「特徴として、メールの開封時点でリアルタイムにレコメンドをサーバーに問い合わせるという点があります。最新の情報に合わせてレコメンドを取得できるため、メールの開封のされ方に応じて最適化できます。つまり、メール配信直後だけではなく、メールを開くまでにサイト上で違う行動をしたユーザーに対してもその行動をすべて反映、メールを開いた時点での情報に合わせていきます。開封時点での最新のレコメンドを取得し、最新在庫に基づいた形でレコメンドを出すことで、在庫切れ等も起こりにくくなります」
検索✕レコメンドの組み合わせ
次は、検索とレコメンドを組み合わせている事例について紹介がなされた。これは「検索リッチサジェスト」と呼ばれるもので、例えば「か」と1文字入れただけで“カットソー”や“カーディガン”を候補として提示する。ユーザーは検索がしやすくなるうえ、さらに別のお薦め商品も併せて提示できる。
「検索リッチサジェストにより、コンバージョン率が導入以前と比較し6~7倍に上がったという明確な成果が出た企業もあります。サジェストにより詳細ページまでのページ遷移を最小化し、検索候補だけでなくユーザーの行動に合わせたお薦め商品まで出すことで、トップページ上だけで商品の比較検討までが済んでしまうのが強みとなります」
接客ポップアップ✕レコメンドの組み合わせ
次は接客ポップアップとレコメンドの例だ。これはWeb接客という呼ばれ方もすることもあり、販売ページの下にポップアップで商品を出し、クリックすると商品が表示される形のレコメンドだ。
「ユーザーの行動に合わせ、メッセージを出すタイミングをツールでパーソナライズし、その中でレコメンドを表示する。こうしたポップアップにより離脱を抑制し、コンバージョン率を向上させることが狙いです」
高田氏が挙げた二つの事例では、接客ポップアップとレコメンドを組み合わせることで、それぞれ施策前と比較しコンバージョン率が48%アップ、92%アップという結果となったという。コンバージョン率を高めるために、接客ポップアップと連動させることで飛躍的な効果が期待できるとした。