プラットフォーマーが語る、越境ECで勝つための「データ力」
村山 モデレーターを務める通販評論家の村山です。最終セッションでは、越境ECで勝つためのデータ力ということで、地域、カテゴリ、プラットフォームの形態がまったく異なるお三方にお話をお聞きしたいと思います。それでは、自己紹介からお願いします。
九鬼(カカクコム) カカクコムの九鬼です。海外事業として、価格比較を行う購買支援サイトPriceprice.comを立ち上げ、フィリピン、タイ、インドネシア、インドの4カ国で展開しています。現在の4カ国合算の月間利用者数は1,000万人で、日本発のアジア域内メディアでは最大手です。
主な商材はスマホなどのガジェットや家電、車・バイクですが、最近は食品、ファッション、コスメも立ち上げて伸びてきています。現地事務所はつくらず、恵比寿のカカクコム本社で各国出身のスタッフを中心に業務にあたっています。
吉田(アイスタイル) アイスタイルの吉田です。2012年に中国で現地法人を立ち上げ、2014年から越境EC事業に参入しました。グループとしては、@cosmeという口コミサイトやECサイトのほか、実店舗が国内に20店舗あり、今後は香港・台湾に複数店舗出店予定です。
中国では上海と香港の2つの法人で、進出支援と販促支援をともなった販売支援を行っています。商品主様とは国内で取引を行い、越境EC運営は現地で行っています。複数のモールに出店していますが、とくにT-mall(天猫)はフォロワー数が100万人を超え、ビューティー系ではNo.1となっています。
佐藤(eBay) イーベイ・ジャパンの佐藤です。eBayは1995年に設立されたグローバル・マーケットプレイスです。日本には2000年に進出し、一度撤退しましたが、2009年に越境ECにフォーカスして再参入しました。アクティブバイヤー数は1.67億人、北米以外のインターナショナル取引が57%にのぼります。越境ECは全体の約20%、2兆円の規模です。モバイルアプリは190カ国に展開しており、バイヤーも200カ国以上にわたっています。