マーケティングオートメーション✕レコメンドの組み合わせ
「次はマーケティングオートメーション(以下、MA)と組み合わせた例をご紹介します。こちらはシナリオを複数用意し、それを実行するというMAのセオリーに従った施策です。一度だけ購入履歴があるユーザーに対して複数回購入を促すためのアクションを自動化して行ったり、既存ユーザーに特定のブランドの新着商品情報を送ったり、全会員へのメールマガジンの定期配信を行います。
これらの取り組みは、いずれもCCMP上で実行され、MAと組み合わせることでセグメントを管理し、メールを自動配信します。効果の良い施策が見つかれば、それを全ユーザーに拡大して繰り返し実行できます」
さらに高田氏は、MAとの施策においては、こうした施策がすべてシステムにより実行されるため、追加の人手がかからないことも大きなメリットだと強調した。
リターゲティング広告✕レコメンドの組み合わせ
リターゲティング広告に関しては、商品レベルでの閲覧ユーザーをターゲティングし、商品を買ってくれるユーザーに対してのみ配信するものや、新商品の発売などに合わせて実施時期をピンポイントで配信するものなどがあると紹介した。
「複数のDSPを使うことで、それぞれが保持する在庫に広くアプローチできます。全自動のレコメンドリターゲティング広告ではなく、DSPに入稿する形でのレコメンド広告として、大きくカスタマイズされて運用されている点が特徴です。細かいターゲティング、商品の露出が可能になるため、今後の発展が望まれます」
コールセンター✕レコメンドの組み合わせ
レコメンド事例の最後には、コールセンターとレコメンドの組み合わせ、注文時にユーザーから電話を受け、コールセンターのスタッフが注文時に商品を薦める、といった事例が紹介された。
「注文された商品が在庫切れだった場合は、別のよく比較検討される商品を提案する。これらをオペレーターの端末にレコメンド表示することで可能にするのが、コールセンターレコメンドです。
ある企業では、オペレーターが薦めた商品のうち20%が購入されていることがわかったそうです。ポイントとなるのは、オンラインでユーザーが行動したデータを使い、学習データをオフラインでの活動にも活用している点です。この事例で面白いのが、オペレーターさんやチーム間での競争意識も高まり、よりレコメンドの活用が促されるといった効果があることです」
レコメンドの効率を高める、アイジェント・レコメンダー
最後に高田氏は、シルバーエッグ・テクノロジーが提供しているレコメンドサービスについて紹介し、講演を締めくくった。
「弊社では、リアルタイム・レコメンドサービス『アイジェント・レコメンダー』を提供しています。本サービスは、上記で紹介した『良いレコメンドの条件』をすべて満たしたツールです。弊社では、ツールの提供だけでなく、成果報酬でのコンサルティングサービスも行っています。
今回は、さまざまな種類のレコメンドについてご紹介いたしました。単にレコメンドというと、『この商品を購入された方は、こんな商品も買っていますよ』というものといったイメージを持たれると思いますが、今回お話をいたしましたように、それぞれのシーンによってレコメンドの取り組みは変わります。ぜひ、各シーンに合わせたレコメンドで効果のアップを図っていただけたらと思います」