商品価格によって、動的に表現が変わる送料表示
ロコンドは、3,000円以上の購入で送料無料になります。一般的に、ECサイトのトップページ上部に「いくら以上購入なら送料無料」と固定テキストで書いてあるパターンは見掛けますが、ロコンドの場合は商品詳細画面のカートに入れるボタンの上に表示しています。
さらに、その表記は固定表示ではなく、商品価格によって動的に変わります。3,000円以下の商品の場合は、390円の送料が必要になることを案内しています。
送料無料は、お客様の大きな購入判断材料です。カートに入れるボタンを押下するかしないかは、購入意志のない冷やかし客かそうではないかの違いです。従って、カートに入れるボタンのすぐ上に、該当する商品の送料が書いてあるのは、購入するための最後の後押しになります。
「返品レポートページ」でブランドごとのサイズ感を把握
ロコンドは、「買ってから、選ぶ」というコンセプトでECサイトを運営しています。お客様は、商品を買ってから自宅で履いて試し、気に入らなかったら返品をするという体験をするわけです。
そのため、お客様が返品しやすいように、無料返品期間や返送用伝票の同梱、返品時の送料無料等を提供しています。その施策のうちのひとつ、「返品レポートページ」は、過去1年間に返品された1,000点以上のブランドの返品理由を集計・編集したコンテンツです。
各ブランドごとに、「大きく感じた」もしくは「小さく感じた」かの2軸でグラフ表現をすることによって、ユーザーはサイズ感を理解し、より商品の具体性のあるイメージを浮かべることができます。「買ってから、選ぶ」のロコンドとは言え、返品を減らすことは収益につながる推測できるので、返品数を少なくすることを狙っていると考えられます。
とくに、ロコンドで扱う靴ブランドは海外ブランドが多く、リアルな店舗で目にする機会が多くない商品・ブランドもあるため、他のお客様のデータを参照したコンテンツは、サイズ選びの重要な参考情報になるでしょう。返品データを別のお客様の商品の選びやすさにつなげる、循環型アプローチの狙いが見えます。
「返品レポートページ」の配置場所や表現も絶妙で、商品詳細画面のやや下部のほうに「サイズ選びでお困りですか?」というボタンをタップすると表示されます。やや下部のほうというのは、カートに入れるボタンを押せなかったお客様が見る領域です。
詳細画面にアクセスして来た時と比較し、商品に対する意欲は薄まっています。もしかしたらその理由のひとつとして、サイズがいまいちわからなかった(例:EUの38でいいのかな?等と思った)のだとすると、「サイズ選びでお困りですか?」はお客様に寄り添った声掛けであると考えられます。
本コラムの著者・飯野さん登壇!「2日でわかるEC構築・運営基礎講座」
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