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【リアル×オンラインのハイブリッド開催】ECzine Day 2025 October (2025.10.9)

ライバルが多いECモールでも輝くブランドになる方法

楽天市場で成長の2店舗を取材 小売ECならではの共通課題と顧客に選ばれる理由の作り方

 この数年で、各社でのEC事業の存在感が増したのではないだろうか。顧客の選択肢は増えた一方で、企業にとっては競争が激化している。そんな中でもトップを走り続けるEC企業は、一体何が違うのか。今回は「楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー2024」を受賞した「家具のソムリエ」のベルヴィ株式会社 池田昭太氏、「総合通販PREMOA 楽天市場店」のエクスプライス株式会社 嶋村安一氏を取材。成長の裏にある共通点と、これからのEC事業に求められる視点を探る。

SOYで感じた基本の重要性と横のつながり

──それぞれ、1月に発表された「楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー2024(以下、SOY)」を受賞されています。何がその理由だと感じていますか。

池田(家具のソムリエ) 当社は、ギフト商品を中心に取り扱う小売企業です。楽天市場では5店舗を展開しています。その中でも、旗艦店「ソムリエ@ギフト」は今までに何度かSOYで受賞歴があるのですが、今回は「家具のソムリエ」として「NATIONS賞」をいただきました。これは、楽天市場の勉強会「NATIONS」を通じて、自店舗の売上ではなく、楽天市場内の他店舗さんへの成長支援を評価するものです。

 NATIONSは、EC歴の長い私たちが「リーダー店舗」となり、「チャレンジ店舗」の売上成長を支援するプログラムです。NATIONS賞を受賞できたのは、ひとえにチャレンジ店舗さんの努力だと思います。私自身にとっては、基本の徹底が重要だと改めて考え直す機会になりました。

 たとえば、キャンペーンを行う際は、何の予告もなく始めてもお客様に気づいてもらえませんよね。いつ、どんなイベントがあるのかを事前にわかりやすく告知し、“売上の山”を意識的に作る必要があります。当たり前のことかもしれませんが、こうした施策を確実に行うことが大切なんです。

ベルヴィ株式会社 ゼネラルマネージャー 池田昭太氏
ベルヴィ株式会社 ゼネラルマネージャー 池田昭太氏

嶋村(PREMOA) 私たちの店舗「総合通販PREMOA 楽天市場店」の「家電ジャンル賞」受賞も、同じく基本に真摯に向き合った結果だと感じます。お客様の声を常に確認し、それをサービス改善に反映させ続けた点が評価されたのだと。商品ページの改善やカスタマーサポートの向上、ご利用ガイドの見直しなどを地道に積み重ねていきました。

──受賞者が参加できる海外研修「SOY TRIP」では、他の受賞店舗との交流がさかんに行われたと伺いました。どのような学びや刺激があったのでしょうか。

池田(家具のソムリエ) 私は6回目の参加でしたが、以前とは顔ぶれが大きく変わっていましたね。それだけ楽天市場に出店する店舗さんが増えているのでしょう。

 そんな競争の激しい時代に成果を上げている方々は、やはり勢いが違います。EC運営はもちろんなのですが、特別な想いを込めて商品を作り上げている方、SNSなどを活用して独自のファンコミュニティを構築している方など、熱量を感じましたね。皆さんから昔とはまた違う刺激をもらいましたし、帰国後も、ビジネスのコラボレーションの話が生まれています。

嶋村(PREMOA) わかります。EC担当者同士が深く交流する機会は普段あまりないため、こうして親しくなれたことはありがたいです。まだ具体的に実現するかはわかりませんが、SOY TRIPで出会った店舗さんと、商品開発や広告面で連携できたらと話しています。池田さんがおっしゃるように、“横のつながり”は新たなビジネスの可能性を広げる上でも重要ですよね。

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小売だからこそ“クリエイティブ”に力を入れる その理由は?

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この記事の著者

ECzine編集部 藤井有生(フジイユウキ)

1997年、香川県高松市生まれ。上智大学文学部新聞学科を卒業。人材会社でインハウスのPMをしながら映画記事の執筆なども経験し、2022年10月に翔泳社に入社。現在はウェブマガジン「ECzine」で編集を担当している。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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