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ECzine Day 2025 June【オンライン+スタジオ観覧型イベント】

2025年6月12日(木)10:00~17:25

押さえておきたい!ECトレンド図鑑

グローバルモールの日本売上は前年比300% K-Beautyを扱うオリーブヤングが日本に注目する理由

どんなカテゴリーが売れる? 日本人が重視するのは○○○○

━━日本市場に着目してみてわかった商習慣の差や、韓国と日本の消費者が好む商品の違いなどはありますか?

Jin 日本の消費者は、韓国よりもかわいらしい商品への反応が良く、キャラクターコラボ商品などへの関心も高いです。グローバルモールでは基礎化粧品だけでなく、メイクアップ商品もよく売れます。韓国で流行りのメイクを取り入れる日本人が増えているのではないかと推察しています。他の国と比べると、インナービューティーへの関心が高い点も特徴だといえるでしょう。

 また、日本の消費者は「どの企業が販売しているか」「誰が勧めているか」といった“オリジン”を重視する傾向にあります。ランキングも好きですね。こうした点を踏まえつつ、オリーブヤングでも「K-Beautyブランドの公式総代理店」といったコンセプトを打ち出したり、グローバルモール内では日本国内ランキングを見せたりして、マーケティングを行っています。

━━Jin氏が管轄されているグローバルモールは、Amazon、楽天市場、Qoo10などといったECモールと競合にあたる一方で、「BIOHEAL BOH」などのプライベートブランドはこうしたチャネルにも出店しています。ここにはどのような戦略があるのでしょうか。

Jin オリーブヤングでは、ブランド事業とプラットフォーム事業が大きな二本柱として存在しますが、自社のブランドだからといって、オリーブヤングの売り場でプライベートブランドを優遇するようなことはしません。韓国国内の売り場でもナショナルブランドと平等に扱い、競争させることで商品のブランドをより強くしています。

 この考えは、プラットフォーム事業においても同様です。グローバルモールを自生力あるプラットフォームに育てるには、プライベートブランドを専属販売するのではなく、顧客に選ばれる要素を自ら作らなければなりません。双方が自立して事業を育てていくことを目指しています。

━━最後に、日本市場でのグローバルモールの展開や売上拡大に向けた今後の展望をお聞かせください。

Jin 私たちが日本市場に着目しているのは、世界的に見てもビューティー市場の経済規模が大きく、ポテンシャルの高い国だからです。2023年には、韓国から日本へ959億6,200万円もの化粧品が輸入されたと公表されています(矢野経済研究所調べ)。2024年の数字はさらに伸びているといわれており、オリーブヤングにも大きな機会があると捉えています。

 グローバルモールは全世界向けのサービスですが、日本での売上拡大を目指すにはローカライズが非常に重要だと考え、現在は英語・日本語の2ヵ国語に対応しています。もちろん言語対応だけでなく、顧客理解も欠かせません。日本の消費者への理解度を深めるため、現在は日本のマーケティングエージェンシーと手を組み、日本法人主導でプロモーションの計画を立てています。

 日本での今後の展開については、こうした施策の結果や顧客分析を行った上で見えてくると考えています。韓国発・K-Beautyの流行をインキュベートするプラットフォームとして、オンライン・オフライン双方でどんな展開を進めていくのか、オリーブヤングの今後にぜひ期待いただければと思います。

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この記事の著者

ECzine編集部 木原 静香(キハラシズカ)

立教大学現代心理学部映像身体学科卒業後、広告制作会社、不動産情報サイトのコンテンツ編集、人材企業のオウンドメディア編集を経験し、2019年に翔泳社に入社。コマースビジネスに携わる方向けのウェブメディア「ECzine」の編集・企画・運営に携わる。2025年4月1日より、ECzine 副編集長を務める。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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