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【ハイブリッド開催】ECzine Day 2025 Winter

2025年2月4日(火)13:00~18:45

ECzine Day 2024 Autumn レポート

アダストリアとカプコンが語る新ブランド立ち上げの裏側 クリエイターとの共創で顧客接点を拡大する方法

構想から約1年でリリース 恐れず周りを巻き込めるかが重要

 構想から約1年という比較的速いスピードで新ブランドのリリースを実現したのも、2社の共通項だ。新しいアイデアを形にする上で、何を意識したのだろうか。

「『周りに頼ること』がすべてだと感じています。社内にはブランド作りのノウハウをもつ社員が多くいたため、巻き込んでいきました。また、日頃から他部署と積極的にコミュニケーションを取り信頼関係が築けていたことも、新規事業をスムーズに進められた理由の一つです」(アダストリア・村岡氏)

「従来とは大きく異なる商材の販売に挑戦するため、社内の関係者の協力が必要不可欠でした。何度か諦めかけた瞬間もありましたが、形にできたのは、クリエイターやコミュニティと直接コミュニケーションを取って情報収集するなど、熱量をもって行動した結果だと思います」(カプコン・田中氏)

 そんな2社は、新ブランドの展開について「まだ始動したばかり。ここからが本番」と意気込む。新規事業を育てていく上で、社なりの方法を確立しようと試みている段階だという。セッション終盤では、各社が今後の事業成長に向けたヒントを探るため、進捗などを共有し合った。

 まず、アダストリア・村岡氏がスムーズにクリエイターとのブランド作りを進行するコツを聞くと、カプコン・田中氏は「自分が応援したいと思えるクリエイターと出会えれば、同じ目標に向かえる」と語った。また、カプコン・奥山氏の「クリエイターのファンからどのような反応が得られたのか」という質問に対しては、アダストリア・村岡氏から次のような回答が得られた。

「元々当社を知っているファンは、自分が推しているクリエイターと組んで『何を生み出そうとしているのか』と期待する人が多いです。SNSを通じて『商品を購入した』との声も多数届いており、それが当社のモチベーションや責任感につながっています」(アダストリア・村岡氏)

 クリエイターとそのファンの想いに応えるブランド作りを目指し、2社は引き続き新たな共創の機会を生み出していく考えだ。最後にそれぞれが展望を語り、セッションを終えた。

「LEAD PROJECTを軌道に乗せるためにも、今ある3ブランドをお客様やクリエイターのファンから信頼される存在に育てていきます」(アダストリア・村岡氏)

「普段ゲームをしないお客様が当社の直営店舗に足を運び、アパレル商品に加えてほかのグッズまで購入する。そんな流れを作りたいです。魅力的な商品を開発して、多くのお客様に届けていきたいです」(カプコン・奥山氏)

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この記事の著者

加納由希絵(カノウ ユキエ)

 フリーランスのライター、校正者。地方紙の経済記者、ビジネス系ニュースサイトの記者・編集者を経て独立。主な領域はビジネス系。特に関心があるのは地域ビジネス、まちづくりなど。著書に『奇跡は段ボールの中に ~岐阜・柳ケ瀬で生まれたゆるキャラ「やなな」の物語~』(中部経済新聞社×ZENSHIN)がある。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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