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ECzine Day 2024 Autumn

2024年8月27日(火)10:00~19:15

定点観測~AI編~

「AI人材」は誰が育てるのか 変化するEC・小売の現場が目指すべき道筋と業務設計を探る

疲れないAIの得意分野を見つけるのは人の仕事

 「これさえ使えば大丈夫」といったオールマイティーなAIは、まだ存在しない。裏を返せば、自身が効率化などの課題をもつ業務において及第点を出してくれるAIを見つけ、使いこなす技量を身につければ、まだまだEC実務におけるAI活用としては先行者利益を得られるフェーズだといえよう。

「現状、誰でも広範囲に使える生成AIとしては、主にChatGPTやGemini、Claudeが挙げられます。しかし、言語能力が高いため文章生成に適しているのはClaude、Googleサービスと統合するなどの拡張性を求めるならGeminiなどといったように、それぞれ対応するデータや得意・苦手とするジャンルに微妙な違いが存在します。一つだけ使ってみて『これだからAIは使えない』と判断するのは尚早です」

 また、AIがどこまでポテンシャルを発揮できるかは、使い手側である人間の指示の仕方によっても変化する。今後は、望むアウトプットを効率的に出力するため、上手な指示を出せるかなどといった、プロンプトエンジニアリングのスキルも求められるようになると考えられる。

「『どうやったらプロンプトエンジニアリングのスキルが身につきますか?』と聞かれたら『数をこなすしかない』が答えなのですが、ただでさえ忙しいEC業務の合間にAIとの対話スキルを磨いていくのは難しいという人もいるでしょう。

 そういった場合は、インターネットで検索すると出てくるプロンプトテンプレートから、自分の得たいアウトプットに近しい質問をAIに投げかけ、練習するのをお勧めしたいです。また、『AIに触れる』という広い意味でとらえれば、GoogleのP-MAXなど広告運用まわりから手をつけるのも良いでしょう。いざ微調整をしたいときに使いづらいと思う可能性はありますが、任せられる領域を探すのも業務改善の一歩です。AIに任せて浮いた時間で、これまで着手できなかったことが実現するのなら、それも事業にとっては前進だといえます」

 なお、人間とAIの大きな相違点として、河野氏は「疲れないため、徹底的に任務に向き合ってくれる」点を挙げた。

「誤った情報をあたかも正しいかのように語るハルシネーションなどには注意が必要ですが、アイデア出しなど数を担保したいこと、分析結果の考察など深掘りしたいことに対しては、質問を投げかけただけ徹底的に向き合ってくれます。上手に部下のように活用してみてください」

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若者は振り回される? AIをマネジメントする人材育成の課題

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この記事の著者

ECzine編集部 木原 静香(キハラシズカ)

立教大学現代心理学部映像身体学科卒業後、広告制作会社、不動産情報サイトのコンテンツ編集、人材企業のオウンドメディア編集を経験し、2019年に翔泳社に入社。コマースビジネスに携わる方向けのウェブメディア「ECzine」の編集・企画・運営に携わる。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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