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ECzine Day 2024 Autumn

2024年8月27日(火)10:00~19:15

ECzine Day 2024 June レポート(AD)

3ヵ月でCVR202%向上 アーバンリサーチも実践したライブコマースに必須なCRM・LTV視点とは

キーワードは「LTV」「ターゲット」「集客チャネル」

 では、こうした落とし穴を回避するにはどんな方法があるのだろうか。瀧澤氏は、次の三つのポイントを挙げた。

  1. ライブコマースの評価は、LTVの変化量
  2. 販促の基本、誰に何を伝えたいのかを明確に
  3. 集客チャネルはLINE・アプリ通知・メルマガ

「ライブコマースは、深い接客体験を提供して、平均購入単価やリピート購入者数、購入率、リピーター数がどれだけ増えるかに着目すべきです。この変化に目をつけられるかが成果を大きく左右します。

 LTVをゴールに置いて配信するコンテンツは、おのずと顧客の悩みに耳を傾け、解決を目指すヘルシーなコンテンツになっていきます。すると、結果的に一配信あたりの売上も向上するでしょう。Fireworkでは、これまで多くのブランドを支援してきましたが、一配信あたりの売上目標を掲げるブランドほど、短期でコンバージョンにつなげるための施策しかできず、アイデアも煮詰まってしまいがちです。発想の転換が必要だといえます」

ライブコマースの評価は、LTVの変化量
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 瀧澤氏が二つ目に挙げたのは「販促の基本として、誰に何を伝えたいのかを明確にすること」だ。ポイントは「1万人に見てほしい」などといった数字ではなく、「30代女性の乾燥肌に悩む方の心に残るライブ配信にする」といったように、コンテンツの対象者と配信から得られるものを明確にすること。理由について、瀧澤氏は次のように補足した。

「ロイヤル顧客の悩みや希望は、日頃の顧客コミュニケーションから見えているため、改善提案にも着手しやすいはずです。やろうと思えば彼らから直接声を聞く術もあるでしょう。ライブコマース時に質問を募集するなど、声を寄せやすい環境作りも並行して行いつつ、顧客が望むコンテンツを提供して日頃から熱量を高めていくのもお勧めです」

 三つ目は、集客方法に言及したものだ。瀧澤氏はLINE・アプリ通知・メルマガの三つを挙げた。いずれも、セグメント分けと配信・告知の頻度を高めに設定しやすいため、効果的だという。

アーバンリサーチ、SOU・SOU ライブコマース成功例を紹介

 続けて瀧澤氏は、こうしたポイントを踏まえてライブコマースを実践し、成功を収める事例を紹介した。

アーバンリサーチ事例
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 複数のアパレルブランドを展開するアーバンリサーチでは、Fireworkの利用を開始して3ヵ月でCVRが202%、平均受注額が118%向上。同社が成功した理由は「一配信で一つの商品を紹介するのではなく、お悩み相談を受けたり『本気コーデ』といった切り口で複数商品を紹介したりした点にある」と瀧澤氏は説明。

eコマース上でもマネキン買いをしてもらえるようになったことで、購入率以外の数字にもプラスの効果がもたらされました」

 二つ目の事例は、アパレルやバッグなどを展開する京都のブランド「SOU・SOU」だ。同ブランドは、ECサイトの売上の4割が海外からの購入である点を踏まえ、中国語でのライブ配信を実施。ライブコマースの開催情報や配信内でのクーポン発行情報などが、ファンによるFacebookグループで即座に拡散されるほど、中国語圏に強いコミュニティーが築かれている。

ライブコマース視聴ユーザーのCVRは非視聴者と比べて6倍と、非常に高い成果が出ています」

京都のブランド「SOU・SOU」事例
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 なお、ある家電小売ではライブコマースの実施により「店員1人あたりの1日の接客人数を500倍に増やしている」と続ける瀧澤氏。同社は、ただライブコマースの場を設けるだけでなく、LINEやアプリの通知を駆使して集客強化も実施しており、積極的な変革と正しいKPIを置いた結果、生産性を顕著に上げた好例といえるだろう。

 こうした成果は各社の努力のたまものといえるが、Fireworkは円滑なライブコマース実施とPDCAサイクルを回せる環境作りを機能面から支援している。

「Fireworkの機能の中で、特にクライアント様に評価いただけているのが、配信画面に搭載されている『PIP(ピクチャー・イン・ピクチャー)機能』です。同機能によって、ライブコマースの視聴者は、配信映像を見ながら商品のカート追加や購入が可能となります。

 また、各種SNSへの同時配信に対応する『SNSサイマル配信機能』を搭載している点も、Fireworkの特徴です。Fireworkを使えば、スマートフォンを複数用意せずとも自社ECサイト上とSNSへ一斉配信ができます

 配信実施後のデータ分析についても、Fireworkの専任スタッフが毎回配信のレポーティングを行い、「売れる配信(=LTV向上に寄与する配信)」に向けて伴走。「Google Analyticsを使った、動画視聴者×購入記録分析、コホート分析、セグメント分析などにも対応している」と言及した上で、瀧澤氏は発展的な展開として、MAツールやCDPとの連携ができる点も強調した。その上で、改めて体験構築としてのライブコマースの重要性をこう語り、セッションを締めくくった。

「ライブコマースは、CRM施策として考えると非常に効果が出るものです。LTVを軸に、明確なターゲットに向けた魅力的なコンテンツを作り、効果的な手段で周知すれば、結果は必ずついてきます。デジタル上で深い接客体験を提供すれば、良い購買体験は生み出せる。この言葉を忘れずに、ぜひライブコマースにも取り組んでいただけたらと思います」

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この記事の著者

清家直子(セイケ ナオコ)

フリーライター。地方新聞社で報道記者として、行政や事件報道に従事。現在は、企業オウンドメディアやビジネス系、法律関連サイトなどでインタビューを含めた情報発信を行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:Firework Japan株式会社

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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