記事種別

「何でもやんなきゃダメでしょ」 EC売上前年比173%!メガネスーパーが取り組んだ改善策とは

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • プッシュ通知を受け取る
2014/11/13 08:00

ECを成功させるには、EC以外のこともやる覚悟で

――リアルとECの在庫連携、オムニチャネルでは「キホン」と言われますが。

 「あくまでデータ上の在庫連携なので、まずはスムースに行きました。オムニチャネルでよく言われる、EC、物流、基幹システムのすべてが連携するというところまではいっていません。まずは、運用でカバーしています。理由は、現状では優先順位が高くないからです。

 ビッグ・データも同様です。入社した時に、『メガネスーパーには600万件の顧客データがある。これを使えば、ECの売上は上がるのでは』という意見もありましたが、そのデータを連携し使いこなすのに、どれだけの時間と費用がかかるのか。こちらも、当時は優先順位が高くないと判断し、まずは売上を上げるお店にすることを優先させました。

 ただし、現時点では、今後さらに自社ECと店舗の連動性を図って売上を上げていくために、連携は非常に重要だと位置付けているため、来年あたりから順次進めていく予定です」

http://www.meganesuper.net

――実店舗との確執はありませんか?

 「EC事業を始めて以降、『ECが売れると、実店舗の売上が減る』といったことは言われていました。もちろん、僕が入社した当初も。これは前職のアパレルでもあったことで、どうしても実店舗で担うスタッフとしては、自分たちの食い扶持が減ることへの不安があるんですね。

 その不安を解消するには、『経営者の力』と『EC運営側のスタンス』が重要です。経営の話で言えば、今はチャネル間の競争よりも会社を黒字化することが最優先。だから、在庫表示のようにECから実店舗に流す、というのも積極的に取り組んでいます。また、ECの売上が上がっているので、実店舗の人たちの見る目が変わってきているというのもあります。

 運営側のスタンスについては、実は僕ら、実店舗の手伝いにも行っているんです。そういうことを繰り返していると、すこしずつですが『ECのメンバーも同じ会社の仲間なんだな』と思ってもらえるようです。

 他社のEC担当の方から、『会社の理解がない』『在庫を回してもらえない』といったご相談もいただくのですが、ECを成功させたいんだったら、何でもやんなきゃダメでしょと考えています。正攻法で行くより、例えば、ブランド担当者や実店舗の人たちと飲みに行ったほうが早いかもしれない(笑)。ECを成功させ、全社に貢献するためには、EC以外の仕事まで踏み込む覚悟がないとダメだと思います。

 前職でもそうだったのですが、ネットだけやっていた人よりも、ショップに立って売った経験があるスタッフにイチからECを教えたほうが理解と成長が早かったりしますね。リアルの小売を経験した人は、売れた、儲かった喜びを知っている。それを知っているか知らないかはかなり大きい」

――今後の展望を教えてください。

 「ECサイトとしての武器は揃ったので、知ってもらうこと。でも、リーチが大きければ売れるというわけでもないので、効率的に集客していきたいと考えています。

 ミドル・シニア向けのオムニチャネルに取り組む、という目標を掲げていますが、まずはネットショッピングに抵抗がない層をターゲットに狙ったほうがいいかもしれないということで、全社として取り組んでいる雑誌とのコラボ商品はメガネの客単価・売上が展開前の約4倍になるといった成功事例もできています。

 これまで挙げたさまざまな取り組みで、ホームランではなくヒットの積み重ねで売上は伸びているので、今後も地道に改善を繰り返していきたいです」

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • プッシュ通知を受け取る

バックナンバー

連載:ECホットトピックス

もっと読む

2017年12月の人気記事ランキング

All contents copyright © 2013-2021 Shoeisha Co., Ltd. All rights reserved. ver.1.5