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転売の実情と効果的な対策とは?ECにおけるリスクや対策事例を紹介


 転売を行う人に対して何ら対策を講じないままでいると、思いがけない影響を受けてしまうことがあります。ECで継続して売上を出していくためには、適切な転売対策が必要です。今回は、ECにおける転売対策の具体的な方法や各社の事例などを紹介します。

 ECに取り組むうえで、消費者が安心して買い物ができる状態を維持するためにも転売対策は必要です。転売対策の基本的なポイントを理解したうえで、各社の事例などをもとに自社に合った取り組みを進めてみましょう。

 この記事では、転売の現状やECにおける影響、リスクや注意点などを解説します

転売は違法?言葉の定義と実情

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 転売対策に取り組むには、まず転売とは何を指すのかを理解しておくことが大事です。 ECにおける実情も踏まえて解説します。

転売の定義

 転売とは、購入した物を他人に売り渡すことを指し、新品でも中古品でも買ったものを販売すれば転売となります。小売店から仕入れた商品を売ること自体は商取引にあたるため、すべての転売が問題というわけではありません。

 しかし、なかには迷惑行為にあたるものもあり、社会的に問題となるケースもあります。具体的には、チケットの転売やメーカーが転売を禁止している商品の転売などが当てはまります。

ECにおける転売の実情

 転売について悪いイメージがついてしまっているのは、周囲にとって迷惑な転売行為の影響によるものです。高額転売によってメーカーや販売店側に損害が出るだけでなく、消費者側もほしい物の購入が困難になるといった実害が出ています。

 フリマサイトなどを通じて個人でも手軽にECを行えることもあり、転売が問題になった事例も少なくありません。偽ブランド品や特別な許可が必要な商品の販売や転売なども見られます。PCやスマートフォンを通じて商品を購入する機会が増えているからこそ、ECにおいても迷惑行為が増えているといえるでしょう。

 日本には転売そのものを取り締まる法律がないのが実情ですが、過去にはチケットの転売で詐欺罪となったケースもあり、社会的に黙認されているというわけではありません。

自社の商品を転売されることのリスク

リスク増加イメージ

 自社の商品を転売されることによって、どのようなリスクが生じるのでしょうか。早期に対策を講じなければ、影響が広がってしまう場合もあるので注意が必要です。

自社の商品を転売される3つのリスク
  1. 自社の売上に影響が出る
  2. ブランドイメージが損なわれてしまう
  3. 転売屋にとって転売しやすい商品だと認知される恐れがある

リスク1:自社の売上に影響が出る

 転売を行う人は、商品をできるだけ安く仕入れて高く売り、その差額で儲けることを目的としています。転売する人が自社より安く販売すれば、自社の店舗で商品が売れなくなってしまい、売上に影響が出てしまいます。

 売上が減ったからといってセールを行うと、ますます転売のターゲットにされやすくなります。本来得られるはずだった売上を確保できなくなり、顧客のリピーター化も困難になるでしょう。

リスク2:ブランドイメージが損なわれてしまう

 転売が横行することで、企業や商品に対するイメージが悪くなる恐れがあります。転売された商品はその後のアフターフォローを行えないため、商品の品質が低下する可能性があるからです。

 また、それらは正規品ではないので、メーカーでの修理や交換といった対応をしてもらえず、消費者にとって不利益となるケースもあります。

 このように、対策を講じずに転売を放置しておくと、消費者・企業双方にとって不利益な状況につながるのです。

リスク3:転売屋にとって転売しやすい商品だと認知される恐れがある

 自社商品の転売が行われているにもかかわらず、転売対策を何も行わなかったり、対策が後手に回ってしまったりすると、転売屋に転売しやすい商品として認知される恐れがあります。人気のある商品ほど対象となりやすいので、販売に支障が出ることもあるでしょう。

 損害の影響を最小限に抑えるためにも、早めに転売対策を行うことが重要です。

具体的な5つの転売対策

Corporate Business Planning with business chart Teamwork Concept

 転売を防止するための対策として、いくつかの方法が考えられます。ここでは、各施策についてポイントを解説します。

転売を防止するための5つの対策
  1. 何度も購入している人物の情報を把握しておく
  2. 初回価格と通常価格の差を広げすぎない
  3. フリマサイトに出品停止を依頼する
  4. 不正なアフィリエイトを防止する
  5. 外部サービスをうまく活用する

転売対策1:何度も購入している人物の情報を把握しておく

 同じ商品を何度も購入している人には注意が必要です。リピーターのようにも見えますが、同一人物が短期間で大量の商品を購入している場合、転売を行っている可能性があるため情報を把握しておきましょう。

 転売の可能性が疑われる場合には販売しない、なりすましではないか確認するなどして転売を防止します。さらに、1人1点のみの購入制限をかけたり、整理券を配布したりして、同じ人が商品を買い占めないよう対策を講じるとよいでしょう。

転売対策2:初回価格と通常価格の差を広げすぎない

 ECにおいては販促のために、通常購入価格よりお得な初回購入価格設けている場合がありますが、その価格差が大きすぎると転売につながる恐れがあります。逆にいえば、2つの価格差が小さければ転売をしても利益が少なくなるので、転売対策として有効といえます。

転売対策3:フリマサイトに出品停止を依頼する

 転売はフリマサイトなどを通じて行われるケースが多くあります。転売に利用されているECプラットフォームが特定できるときは、販売者に対して出品停止を要請するのもひとつの方法です。

 一部の販売者にプレッシャーをかけることで、その他の販売者に対しての抑止力にもなるでしょう。

転売対策4:不正なアフィリエイトを防止する

 アフィリエイトは販促としては有効な手段ですが、運用に問題があると転売のきっかけを生み出すことにつながります。たとえば、自己アフィリエイトとして自分で購入した商品を転売し、さらにアフィリエイト報酬も受け取るといった事案も考えられます。

 自己アフィリエイトとは、セルフバックとも呼ばれるもので、本人が商品の購入やサービスの申し込みを行うことで、報酬を得られる仕組みです。自己アフィリエイトで購入した商品の転売が問題となっているときは、アフィリエイトの承認基準を引き上げることで、解決する場合もあります。

転売対策5:外部サービスをうまく活用する

 転売が行われてしまうと、その対応に多くの時間や労力を奪われることも少なくありません。社内リソースに限りがあるときは、不正注文を検知するツールやサービスなども積極的に活用してみましょう。

 転売が起こってから個別に対処するのではなく、あらかじめ転売が起こりづらい仕組みを整えておくことも重要です。

転売対策で効果を上げた事例を紹介

転売対策の事例を学ぶ女性

 転売対策をどのように進めたらいいか悩むときには、すでに一定の成果を上げている企業の事例から学んでみましょう。ここでは、3社の事例について見ていきます。

事例1:任天堂株式会社

 2017年に発売された「NintendoSwitch」ですが、当初は生産が追い付かず店舗やECで売り切れるという状況が見られました。さらに、一部のユーザーによる買い占めも起こり、高値で転売されるという事態を招きました。任天堂がNintendoSwitchの大量増産に踏み切り、どの時期であれば購入可能かを消費者に知らせるようになったため、転売騒動は終息しました。

事例2:合同会社ユー・エス・ジェイ

 テーマパークの「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」を運営する株式会社ユー・エス・ジェイは、フリマサイトを運営するメルカリと協定を結び、転売対策を打ち出しました。協定に基づき、両社が商品情報や発売情報をあらかじめ共有することで、新商品や著作権などの権利侵害品が市場に出回らないように対策を講じています。

事例3:株式会社ノジマ

 家電量販店のノジマは、全社的な取り組みとして「転売を目的とした購入」に反対しており、さまざまな転売対策を行っています。スマートフォンの転売問題に対しては、モバイル会員限定での販売とすることで転売を防いでいます。会員情報や購入履歴は全店で共有し、退会後の再登録はできないなど、迷惑行為を阻止する仕組みを整備しています。

まとめ

 転売対策は、自社への損害を最小限に抑えるだけでなく、消費者が安心して買い物を楽しめる環境を整えることにもつながります。自社の利益やユーザーの利便性を担保するためにも、転売が起こらないようにあらかじめ対策を講じておくことが重要です。

 商品を安定的に供給できる体制を整えておくことは、消費者の満足度や自社に対する信頼感を高めることにもつながるため、積極的に取り組んでみましょう。

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この記事の著者

EC研究所(イーシーケンキュウジョ)

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※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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