マスク氏Twitter買収でビジネス活用にも変化か
2022年4月、電気自動車会社テスラの共同経営者として知られるイーロン・マスク氏がTwitter買収を表明、 Twitter側もこれに応じたため、買収が成立した後は、 Twitterは非上場企業となる見込みだ。この件は日本のマスメディアでも大きく報じられたが、ビジネスに活用するEC事業者への影響も少なからず考えられると藤田さんは言う。
「2022年度内の取引完了を目指すとのことで、これからさまざまな情報が出てくると思います。今回お話しすることも数ある可能性のいくつかにすぎませんが、マスク氏が全株を取得し、非上場企業になるということは、利益に対する認識が変わる可能性があるということです。たとえば、現在予想されているように企業アカウントを有料にしたり、Facebookのようなある種の実名制にするといったこともあり得ますし、究極的には趣味の一環として、マスク氏の理想のプラットフォームに仕立てることも可能です」
Twitterはこれまで企業も個人も無料でアカウントを作成でき、匿名アカウントや複数アカウントの保持も許される、制限の少ないプラットフォームだった。それゆえにさまざまな人が集まっていたわけだが、新たな制限が設けられればユーザー層も変わってくるだろう。
「企業はこれまで、制限がない状態で広く開かれたユーザー層の中から、自分たちがターゲットとする人たちに対してアカウントの運用や広告配信でマーケティングを行ってきました。『大きな転換がある』と予告されている以上、従来のマーケティング活動が行えなくなる可能性も考慮して準備しておく必要があるのではと考えています」