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ECzine Day 2024 Autumn

2024年8月27日(火)10:00~19:15

Shopifyで売上を伸ばす!月商別グロースハック術

月商1,000万円を超えたら持続可能なブランド作りに本格着手を 組織作りと販売計画のポイントを伝授

 EC売上アップの秘訣をウェブで学ぼうと思っても、なかなか自社の現状と合致した情報に出会えない。そう悩む方は、少なからずいるのではないでしょうか。こちらの連載では、株式会社StoreHeroの黒瀬さんが月商別のグロースハック術を伝授します。第4回は、「月商1,000万円以上」の方向けです。

チーム戦の大切さ 各担当者を束ねる「グロース担当」の仕事とは

 StoreHeroの黒瀬です。前回は、月商300万円~1,000万円程度の企業・ブランド担当者に向けて、「ビジネスを伸ばす3つの方法論」をお伝えしました。今回は、月商1,000万円以上のステップに到達した際に行うと良いことをご紹介します。

 商材や市場規模によって若干前後はしますが、おおよそ月商1,000万円以上のフェーズに到達すると業務が多様化するため、いよいよEC運用の担当者を増やし、チーム戦での取り組み強化に着手することが必要となってきます。急にやりかたや方向性を変更するのではなく、より多くの顧客と出会い売上を増やすべく、多様な業務に耐えることが可能なオペレーションを作るのが目的です。

 顧客数が増加すると同時に、多様化するニーズに応えるべく広告の訴求内容やLPの種類、獲得した新規顧客へ行うCRM施策の手数など、アプローチの種類・方法が多岐にわたっていきます。また、ビジネスを伸長させるにはコンテンツの幅を広げたり、SNSの更新頻度を上げ、顧客とより交流を深めたりといった工夫も必要です。

 打ち手が増えるのであれば、当然ひとりで業務を回すことは難しくなってきます。また、ブランドや商品の熱烈なファンと、認知したばかりのライトな層には当然アプローチの方法が異なります。こうした中では、ひとりの頭で物事を考えるのではなく、さまざまな視点を取り入れたほうがブランドや商品の成長にはつながりやすいでしょう。

 グロース観点でお薦めな組織作りの方法としては、広告担当、コンテンツ担当、商品開発担当といった担当者の任命に加え、各担当者同士の連携をうながし、全体最適な意思決定や実装を推進するグロース担当を置くことです。役割分担をするデメリットのひとつに、自身の目標(KPI)達成や業務の最適化に走ってしまい、ほかの担当者にしわ寄せがいってしまう、もしくは組織のバランスがいびつになり、結果的に売上の鈍化や無駄な施策の実施につながるといったものが存在します。グロース担当を配置することで、こうしたマイナスが生じるのを阻止するイメージです。

 役割分担は業務を最適化するために行うのであり、各担当者の足並みを揃えることは必須です。連携がうまくいっていない企業・ブランドで起こりがちなのが、広告担当者がROAS(Return On Advertising Spend:広告の費用対効果)を上げるために積極的に売れている商品へ広告をかけてしまい、需給バランスが崩れて欠品が生じてしまうといったことです。すると、商品管理や在庫管理の担当者へ負担がいくばかりか、本来獲得できたはずのリピート顧客を逃してしまう可能性も生じます。

 本来はこうした悲劇を避けるべく、複数商材を扱っている場合は売れる商品を分散させるために広告担当者が商品訴求を工夫したり、広告出稿量に応じて商品生産や出荷体制を整えたりといった工夫をしなくてはなりません。こうした各担当者の業務領域をまたぐ物事の調整や、全体の目標を見ながら各担当者がどうすべきか方向性を提示するのが、グロース担当の仕事です。

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この記事の著者

ECzine編集部 木原 静香(キハラシズカ)

立教大学現代心理学部映像身体学科卒業後、広告制作会社、不動産情報サイトのコンテンツ編集、人材企業のオウンドメディア編集を経験し、2019年に翔泳社に入社。コマースビジネスに携わる方向けのウェブメディア「ECzine」の編集・企画・運営に携わる。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://eczine.jp/article/detail/11165 2022/04/14 07:00

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