カゴ落ちメールだけでなくカート周りの体験向上、売上アップへ
「Entry Series for EC」の最初のパッケージとしてリリースされ、すでに導入実績のあるカゴ落ち対策「カートパッケージ」を紹介する。
ユーザーがECサイトのカートに商品を投入しながら、購入前にサイトを離脱してしまうことを「カゴ落ち」と言う。プレイドの調査では、カゴ落ちは約70%の割合で発生しており、月商1,000万円のECサイトでは月の損失額が2,300万円と見積もることもできる。EC事業者にとって、カート周りの改善は優先度の高い施策なのだ。
カート周りの改善について、KARTEで実践し成果につながった鉄板施策を汎用化し、機能として提供するのが「カートパッケージ」である。月額1万円、施策を通じた売上に対し3%のマージンが発生する料金体系(※詳細は「カートパッケージ公式サイト」を参照)で、プレイドにシナリオ設計や運用改善も依頼できる。
数年前にカゴ落ちメール配信ツールやMAが流行したが、カートリマインドメールだけではなくカゴ落ちを防ぐウェブ接客と組み合わせることで顧客体験は向上すると、サービスの責任者である高山晋さんは言う。「カゴ落ちがなぜ起きているのか、原因を知り、それを解決していくことがカート周りの体験改善には重要です」
ユーザーはさまざまな理由でカゴ落ちする。決済前のログインエラー、お気に入り機能代わりの利用、そもそもカートから決済までの導線が複雑でわからない、といった理由でのカゴ落ちもあり、「お買い忘れはありませんか?」とリマインドメールを送付することが必ずしも最適なコミュニケーションとは言えない。KARTEにはこうしたノウハウが蓄積されており、その都度最適なチャネルやシナリオでコミュニケーションを行うことができるのだ。
D2Cやコロナ禍でECを始めたばかりの企業にとってありがたいサービスだが、EC売上高200億円を超えるアパレル企業のパルが昨年「カートパッケージ」をテスト導入して成果を上げている。
「パル様には、すでにKARTEをご導入いただいており、カートリマインドメールは実施されていましたが、他のカート周りの施策には未着手でした。カゴ落ちによる機会損失を数値化し明確になったことで、プライオリティが高い施策であるとのご判断から『カートパッケージ』を利用していただきました。成果にもつながっており、評価いただいております」
「Entry Series for EC」は初期設定をプレイドに委託できるのが特徴だが、「カートパッケージ」では、導入後の運用改善や効果測定まで委託し、伴走してもらえる。
「運用を委託するマネージドサービスでは、A/Bテストを行い効果の悪い施策を改善したり、新規施策の追加をするなど適切な運用を行うことで、施策配信数が増え、コンバージョンレートも改善し、右肩上がりの状況を継続することができます(図参照)。PDCAを回し、サイト改善の成功体験を作るお手伝いをしていきたいですね」
なお、導入にはKARTEのタグ設置が必要となるが、対象プラットフォームであればタグ設置も簡単だ。たとえば、カナダ発のEC構築サービス「Shopify」については、特別に専用タグを発行している。通常版、Plusともに、管理画面に専用タグをコピー&ペーストするだけで始めることができる。