LTV(Life Time Value、顧客生涯価値)とは、顧客が「特定の企業・ブランド」に、「一生の間にどれだけの利益を生み出すか」を数値化した指標である。LTVが高ければユーザーの満足度が高いと判断でき、これを基に売上向上に向けた施策を考える企業やブランドが近年は増えている。
LTVの計算方法はいくつかあるが、一般的には「平均購買価格×購入頻度×継続購入期間」で算出される。たとえば、平均購買価格が1万5,000円、購入頻度が年4回、継続購入期間が2年とすると、LTVは12万円となる。
LTVが注目される背景には、リピーターからの利益の最大化が事業成長に大きな意味を持つという考えが存在する。新規顧客の獲得は以前から難易度が高いとされていたが、広告費の高騰などを背景に、リピーターの維持よりもコストがかかることが浮き彫りになった。特に日本は人口減少などの背景もあり、新規顧客獲得は今後より一層困難とされることが予想されている。そのため、売上維持や拡大を目指す企業・ブランドはリピーターを増やし、顧客との関係を長期的な目で形成するほうが、収益性向上や安定した利益の確保につながると考えられている。
LTVを高めたり、改善したりするには、様々なアプローチが存在する。良質な商品やサービス、円滑な購買体験の提供は、リピート購入を促進し、LTV向上に寄与する基本的な施策である。また、顧客のセグメンテーションとターゲティングを行い、特定の顧客層に特化したキャンペーンや特典を提供することも、LTVの改善に役立つ。
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