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掛け算の発想で新たな価値創造へ 物流はコストセンターではない

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 EC化率が上昇するにつれ、各企業が課題として抱える物流の問題。実店舗とECの在庫を効率良く回し、売上を向上していくための考えかたを紹介する連載です。第4回は、「オムニチャネル物流を実現するために大切なこと」をテーマにお届けします。 ※本記事は、2021年3月25日刊行の『季刊ECzine vol.16』に掲載したものです。

 こんにちは。物流コンサルタントとして活動する株式会社リンクスの小橋です。これまで、物流の重要性から始まり、在庫管理のありかた、ECからオムニチャネルの物流の変遷について触れてきました。最終回では、オムニチャネル物流を実現するために大切なことについてお伝えします。

利便性のみでは売れない 実店舗に見出す顧客体験価値

 そもそも、オムニチャネルとは何なのでしょうか。Wikipediaには、「複数の販売チャネルを活用する『マルチチャネル』販売(小売)の進化形で、リアル(実店舗)とネット(インターネット通販)の境界を融解する試み」と記載されています。近年、スマートフォンの普及により、従来の実店舗に加え、ウェブサイトやアプリ、SNS、さらにはモバイルペイメントなど、企業と顧客とのタッチポイントが質量ともに飛躍的に拡大しました。これは間違いなく、オムニチャネルが進んだ要因のひとつと言えるでしょう。

 そして、今や消費者の購買行動が時間や距離から解放され、物流においてもいつでも、どこでも受け取ることができる多様性が求められています。そんな最中、世界中に訪れた新型コロナウイルス感染症の流行。この出来事が、より多くの人にインターネットで買い物することの利便性を感じるきっかけを与えたことは間違いありません。

 しかし、利便性のみを追求すれば、市場においては限りなく一強になってしまいます。つまり、小売業であればAmazonさえあればいい、アパレルファッションであればUNIQLOのみでいい、といったような極端な世界です。実際に、アメリカの小売EC市場では、Amazonのシェアが38.7%と、2位のウォルマート(5.3%)を大きく引き離しています(eMarketer調べ)。

 また、消費者が求めているのは利便性だけではないとも考えています。もちろん、すべてのリアル販売がECに取って代わることはないでしょうし、インターネットの利便性が向上すればするほど、リアルな購買の場、つまり実店舗の価値が見直されるはずです。そこで必要となるのは、人と人が触れ合う顧客体験の価値。別の言いかたをすると、従来の実店舗の価値を再定義し、これまでのありかたとは異なる新たな価値を見つけ出す必要があるということです。

この記事は、紙の定期購読誌『季刊ECzine』に掲載した限定公開の記事です。
続きは以下の方法でお読みいただけます。


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連載:リンクス小橋と考える オムニチャネル物流

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