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国内外で事例が続々 自社流のオムニを模索せよ

定点観測 オムニチャネル
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 AppleのiOS11へのアップデートの影響が大きかったこの3ヵ月。プラットフォーマーは続々とライブコマースの機能を提供開始、コンテンツや広告のクリエイティブとして動画がメインストリームになりつつある。まだまだ、テクノロジーの進化によるECの変化は終わらない(※本記事は、2017年12月25日刊行の『季刊ECzine vol.03』に掲載したものです)。

コメ兵のフリマアプリ「KANTE」 自社の強みを見つめ直そう

 オムニチャネルのトピックスとして、逸見さんが迷わず取り上げたのが、コメ兵のフリマアプリ「KANTE」のリリースだ。11月7日に社長自らKOMEHYO銀座店で記者会見を行い、EC業界を超えて注目された。KANTEは、ブランド品に特化し、真贋判定機能を備えているのが特徴。同社が70年の歴史で築き上げてきた鑑定力により真贋判定、消費者は偽物を購入するリスクを事前に防ぐことができる。また、CtoCとして出品したものの、買い手がつかなかった場合でも、コメ兵の鑑定士が査定した買取参考価格が提示される「買取サービス」を利用して売り切ることができる。逸見さんは元キタムラ。オムニチャネルはもちろん、リユース業界にも詳しい。

 「中古品を扱っている企業のアプリは、出品数を増やしたい、買い取りをしたいという狙いがあります。だからメルカリのように、写真撮影と数ステップで簡単に出品できる仕組みになっている。しかしその結果、出品されるものは玉石混淆になってきた。コメ兵さんが扱うブランド品やジュエリーのような商材の場合は、買い手となるお客様が『だまされるんじゃないか』といった不安を抱えてしまう。そこで、真贋の確認が重要になってきます。コメ兵さんは実店舗でずっと、真贋の修行を続けてこられた。キタムラが、中古カメラの良し悪しを見分けられるようにです。それがあるからこそ、コメ兵のお客様がアプリを安心して利用できるわけです。真贋判定の能力は、一朝一夕には真似できない。KANTEはまさにオムニチャネル、つまり企業が持つさまざまなチャネルで、その企業の本来の専門性が発揮されている好例です。さすがだなと思いました」

 オムニチャネルで専門性を発揮できれば、日本のリユース、そして小売はまだまだ伸びると逸見さんは言う。

 「重要なのは、自社の本質を理解することです。アプリはあくまで道具であって、それを使いこなせるのは本質となる専門性を、社員にしっかりと教育してきたから。コメ兵さんの実店舗に行くと、接客の素晴らしさに驚きます。グラフにして成長率だけ見ると、ネットやアプリのサービスが右肩上がりですごく見えますが、実店舗がメインの企業からすると数%の売上です。伸びているからアプリを作るのではなく、自社の専門性をさらに発揮するために、道具のひとつとしてアプリをリリースした。コメ兵さんのKANTEリリースはまさにこのセオリーで、オムニチャネルを考える人は、この順番でその意味を理解してほしいなと思います」

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連載:季刊ECzine vol.03 定点観測

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