MMD研究所は、20歳~69歳のスマートフォンを所有する男女659人を対象に2021年3月23日~3月30日の期間で「本人確認(eKYC)に関する調査」を実施した。調査結果の概要は、次のとおり。
eKYCの認知は28.6%、利用経験者は12.0% 利用経験は20代が最多で約2割に
20歳~69歳のスマートフォンを所有する男女659人を対象に、オンライン上で完結する本人確認の方法「eKYC」を知っているか聞いたところ、「全く知らない」がもっとも多く71.5%となり、次いで「利用したことがある」が12.0%、「名称は知っているが、どんな内容なのか知らない」が5.9%となった。
年代別で見ると、「利用したことがある」は20代(n=117)がもっとも多く19.7%、次いで30代(n=130)が16.2%、40代(n=165)が11.5%。 「全く知らない」は60代(n=106)がもっとも多く86.8%、次いで50代(n=141)が79.4%、40代(n=165)が75.2%となった。
オンラインや郵送・窓口での本人確認手続き中、面倒になり中断したことがあるのは41.6%
オンラインでの銀行口座開設やクレジットカード発行などの本人確認手続き中に、アプリのインストールや書類郵送、窓口に向かうのが面倒になり、手続きを中断したことはあるか聞いたところ(本人確認の手続きをしたことがない222人を除く)、「手続きを中断したことがある」が41.6%となり、「手続きを中断したことがない」が41.9%となった。
eKYC利用経験者の9割以上が今後の普及に期待 利用メリットは「郵送や書類コピーの手間削減」が最多に
eKYCの経験者79人に、eKYCが今後さらに普及してほしいか聞いたところ、「とてもそう思う」は58.2%、「ややそう思う」は36.7%となり、普及に肯定的なのは合わせて94.9%に。
次に、eKYCを利用して感じたメリットを聞いたところ(複数回答)、「郵送や書類コピーなどの手間が減った」がもっとも多く67.1%、次いで「スピーディーに手続きできる」が63.3%、「外出しなくて済む」が59.5%となった。
続いて、eKYCを利用して感じたデメリットを聞いたところ(複数回答)、「個人情報の漏洩の可能性」がもっとも多く41.8%、「何回試しても認証されない」が31.6%、「本人確認書類の画像や動画などの読み込みができない」が29.1%だった。
続いて、利用したことのあるシーンを聞いたところ(無回答者1人を除く、複数回答)、「銀行・証券口座開設時」がもっとも多く59.0%、次いで「キャッシュレス決済サービス利用時」が43.6%、「クレジットカード発行時」が35.9%となった。
eKYC未経験者の利用意向、4割は「利用したい」
eKYC未経験者580人に、eKYCを今後利用したいと思うか聞いたところ、「利用したいと思う」は13.6%、「やや利用したいと思う」は26.9%となり、利用することに肯定的なのは合わせて40.5%となった。「利用したいと思わない」は16.6%、「あまり利用したいと思わない」は20.0%となり、利用することに否定的なのは合わせて36.6%となった。
次に、eKYCを今後利用したいと思うと回答した235人に、希望する利用シーンを聞いたところ(複数回答)、「クレジットカード発行時」がもっとも多く57.0%、次いで「銀行・証券口座開設時」が49.8%、「キャッシュレス決済サービス利用時」が49.4%となった。
調査概要
- 調査期間:2021年3月23日~3月30日
- 有効回答:659人
- 調査方法:インターネット調査
- 調査対象:スマートフォンを所有する20歳~69歳の男女