MMD研究所は、Squareと共同で、「【第1弾】実店舗における消費者のキャッシュレス決済利用動向調査」を実施。予備調査では18歳~69歳の男女20,000人、本調査ではキャッシュレス決済を現在利用している1,500人を対象に聴取を行った。
同調査は第1弾として消費者のキャッシュレス決済の普及体感や期待、今後普及して欲しいキャッシュレス決済などの実態を発表した。また、年明けに第2弾として実店舗を運営するオーナーに聴取した運営店舗のキャッシュレス導入状況などの実態を発表する予定となっている。なお、同調査では2020年1月の調査と一部比較している。
コロナ禍の支払い方法、現金86%、クレジットカード66% 財布に入れている現金額は「5,000円未満」が23%
18歳~69歳の男女20,000人を対象に、利用している支払い方法を普段と直近3ヵ月でそれぞれ複数回答で聞いたところ、普段の支払い方法では「現金」が90.4%、「クレジットカード」が72.0%、「QRコード式のスマホ決済」が36.0%。直近3ヶ月に利用した支払い方法では「現金」が86.2%、「クレジットカード」が65.6%、「QRコード式のスマホ決済」が32.9%となった。
続いて、直近3ヵ月で利用した支払い方法を性年代別にみると、すべての年代が「現金」がもっとも多く、次に「クレジットカード」を利用しているという順番に。60代女性(n=2,065)が「現金」は91.3%、「クレジットカード」は78.1%とどちらももっとも多く、10~20代男性(n=1,931)と比べると「現金」は10.9ポイント、「クレジットカード」は31.3ポイント差だった。
次に、現在財布に入れている現金の金額を聞いたところ、「5,000円未満」が23.3%ともっとも多く、次に「10,000円~15,000円未満」が20.0%、「5,000円~10,000円未満」が19.5%となった。
キャッシュレス決済の普及体感は61%、期待は60% 1月と比べて普及体感は12.4ポイント増
20歳~69歳の男女19,396人を対象に、国が普及推進するキャッシュレス化について体感としてキャッシュレス化が進んでいるか聞いたところ、「とても進んでいると思う」が10.7%、「やや進んでいると思う」が50.6%となり、キャッシュレス化が進んでいると思うと61.3%が回答した。2020年1月の調査と比較すると、「とても進んでいると思う」と「やや進んでいると思う」を合わせて48.9%と12.4ポイント増に。
続いて、今よりもっと日本国内のキャッシュレス化が進んで欲しいかキャッシュレス化への期待について聞いたところ、「とてもそう思う」が19.4%、「ややそう思う」が40.9%となり、国内のキャッシュレス化が進んで欲しいと60.3%が期待している結果となった。2020年1月の調査と比較すると、「とてもそう思う」と「ややそう思う」を合わせて54.9%と5.4ポイント増だった。
キャッシュレス利用者3割以上がキャッシュレス未対応理由で来店をやめたことがある
キャッシュレス決済を現在利用している1,500人を対象に、現金のみ対応の店舗で来店をやめたことがあるか聞いたところ、31.5%がやめたことがあると回答。さらに、キャッシュレス決済の導入状況でお店選びをしたことがあるか聞いたところ、37.7%が導入状況で選んだことがあると回答した。
続いて、性年代別でみると、現金のみ対応の店舗で来店をやめたことがあるのは30代男性(n=144)が46.5%ともっとも多く、次に10~20代男性(n=152)が37.5%、50代男性(n=132)が34.1%。キャッシュレス決済の導入状況でお店選びをしたことがあるのは30代男性(n=144)が46.5%ともっとも多く、次に40代男性(n=183)が44.3%、10~20代女性(n=150)が42.7%となった。
次に、キャッシュレス決済に対応していない店舗は古いと思うか聞いたところ、「あてはまる」が22.8%、「ややあてはまる」が27.9%と、あわせて50.7%が古いと思うと回答。さらに、キャッシュレス決済に対応していない店舗に対しての印象を聞いたところ、「悪印象」が7.8%、「どちらかというと悪印象」が49.9%と、あわせて57.7%が悪印象という結果となった。
今後普及して欲しいキャッシュレス決済は「ICチップとタッチ決済両方があるタイプ」が4割越え
キャッシュレス決済を現在利用している1,500人を対象に、今後普及して欲しいキャッシュレス決済を複数回答で聞いたところ、もっとも普及して欲しいキャッシュレス決済は「ICチップ、タッチ決済対応マーク両方があるタイプ」が40.7%となり、約8割が今後普及して欲しいキャッシュレス決済があると回答した。
実店舗で利用したいキャッシュレス決済は「クレジットカード」が半数以上 60代前後の6割以上が利用希望
キャッシュレス決済を現在利用している1,500人を対象に、実店舗で利用したいキャッシュレス決済を聞いたところ、「クレジットカード」が52.7%ともっとも多く、次に「QRコード式のスマホ決済」が19.1%、「カード型の交通系以外の電子マネー」が10.6%。
性年代別でみると、どの年代も「クレジットカード」が多く、上位は50代女性(n=153)が66.7%、60代男性(n=116)が66.4%、60代女性(n=109)が61.5%と6割以上を占める結果となった。
キャッシュレス決済に求めることは安心感と利便性の高さ
キャッシュレス決済を現在利用している1,500人を対象に、キャッシュレス決済の良い点をキャッシュレス決済の種類ごとに複数回答で聞いたところ、クレジットカード(n=1,259)とカード型の交通系以外の電子マネー(n=394)とQRコード式のスマホ決済(n=659)は「ポイントがたくさん貯まる」、デビットカード(n=148)とカード型の交通系電子マネー(n=551)とタッチ式のスマホ決済(n=197)は「支払い時の会計がスムーズ」がそれぞれトップとなった。
続いて、キャッシュレス決済に求めることを複数回答で聞いたところ、「ポイントが貯まりやすいこと」が48.3%ともっとも多く、次に「安心して利用できること」が38.7%、「利用できる場所が多いこと」が36.3%となった。
調査概要
- 調査期間:2020年11月21日~11月23日
- 有効回答:<予備調査>20,000人、<本調査>1,500人
- 調査方法:インターネット調査
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調査対象:
<予備調査>18歳~69歳の男女
<本調査>キャッシュレス決済現在利用者
※一部比較のため、20歳~69歳にデータを抽出。