ICT総研は、マイナポイント利用状況に関する調査の結果を発表した。
同調査は、マイナポイント制度開始前に同社が実施した「マイナポイント利用意向調査」(2020年6月29日発表)の続編という位置付け。今回の調査では、現時点におけるマイナポイントについての消費者の認知度の変化や、登録状況の実態を把握することを目的としている。
同調査の結果は、次のとおり。
マイナポイントを「聞いたことがある」合計87.5% 前回より35ポイントアップ
マイナポイントの認知度・理解度について、「内容を把握している」36.8%、「聞いたことはあるが、内容把握していない」50.7%、「聞いたことがない」12.5%という結果に。マイナポイントを「聞いたことがある」とした回答者は、合計で87.5%であり、前回調査時と比較して、34.8ポイントアップとなった。また、「内容を把握している」とした回答者も、前回調査時から22.7ポイントアップしている。
実際にマイナポイント制度の申し込みが開始されたことで、消費者がこの制度のプロモーションを目にする機会が増え、認知度・理解度が大幅に上昇していることが読み取れる。
現時点でのマイナポイント登録者は16.6% 今後の登録意向者と合わせると半数弱に
次に、7月1日にマイナポイント制度の申し込みが開始されて以降、実際に同制度に登録したか否かを聞いた。この結果、「登録している」16.6%、「登録していない」83.4%という結果となった。「登録していない」とした回答者8,934人のうち、3,002人が「今後、登録・利用したいと思う」と回答しており、「登録している」と、「今後、登録・利用したいと思う」の合計は4,776人で、全体の44.6%にあたる。
マイナポイント制度が開始されて2ヵ月に満たない状況で、半数に近い回答者がすでに登録したか、今後登録する意向を持っている状況であることがわかる。
マイナポイントに登録したキャッシュレス決済はPayPayが22.3%でトップ
マイナポイントによる還元を受けるためには、マイナンバーカード取得後に、任意のキャッシュレス決済をひとつ登録する必要がある。そこで、すでにマイナポイントに登録した回答者に対し、どのキャッシュレス決済を登録したのかを聞いた。その結果、マイナポイントに登録したキャッシュレス決済の中で、PayPayが選択率22.3%でトップとなった。WAONが12.0%で次点、楽天カードが11.0%でこれに続いている。以下、d払い6.7%、auPAY6.4%、楽天ペイ4.3%、nanaco3.6%、Suica3.4%、楽天Edy3.3%、イオンカード3.0%、dカード3.0%、メルペイ1.4%、LINEPay1.4%と続く結果となった。
電子マネーやクレジットカードなどと比べて、QRコード決済を選択した回答者が全体的にやや多いことがわかった。
登録者がキャッシュレス決済を選択した理由「ふだん利用しているから」が72.3%で最多
最後に、マイナポイント登録者に対して、登録したキャッシュレス決済を選択した理由を聞いた。その結果、「ふだん利用しているキャッシュレス決済だから」が72.3%で最多。以下、「国からの還元以外の特典が魅力的だから」22.3%、「多くのお店で使えると思ったから」17.9%、「信頼できる事業者だと思ったから」7.7%、「登録が簡単そうだと思ったから」6.9%、「よく聞くキャッシュレス決済だと思ったから」5.2%と続いた。
「登録したキャッシュレス決済」トップのPayPayを選択した回答者は、選択理由として「多くのお店で使えると思ったから」を挙げた比率が27.5%と、ほかのキャッシュレス決済と比較して多い。同様に、次点のWAONを選択した回答者は、「国からの還元以外の特典が魅力的だから」を挙げた比率が41.3%と多かった。
調査概要
- 調査方法:ウェブアンケート
- 調査対象:インターネットユーザー 10,708人
- 調査時期:2020年8月19日から8月20日