アイティフォーは、キャッシュレス決済端末「iRITSpay(アイ・リッツペイ)決済ターミナル」の新製品の開発に着手したことを発表した。新製品「iRITSpay 決済ターミナル S1(エスワン)」は、クレジットカードのコンタクトレス決済、QRコード決済に対応した無人販売用の組み込み型決済端末。今年度上期中の開発完了を目指すという。
これまで同社は、対面販売用の据置型やモバイル型(ポータブル型)マルチ決済端末を提供してきた。昨今の新型コロナウイルスの影響を受け、現金のやり取りなど“密”による感染リスクを下げたいなどの理由からキャッシュレス決済の利用が以前より6割増えたとの調査(キュービック社が運営する研究機関「キャッシュレスラボ」、2020年5月調べ)もあるなど、社会のセルフ決済ならびにキャッシュレス決済へのニーズが急速に拡大。駅や食堂のみならずさまざまな場面で、自動券売機や自動精算機によるキャッシュレス化が求められている。そこで同社ではこのようなユーザーニーズに早急に対応するため、無人販売用の組み込み型決済端末の開発に着手することを決定した。
同社が今回開発する同端末は、磁気、接触型、コンタクトレスといった国際標準のクレジット決済が可能。さらに急拡大している国内主要QR決済にも対応する。パスワード入力には毎回異なった配列の数字を並べるランダムキーを採用。QRコードを読み取るためのCCDカメラの設置も可能とする。組み込み型のため、端末が精算機の外に飛び出すこともなく省スペース化にも。ソフトウェアは同社がこれまで蓄積してきた小売業向けソリューションのノウハウを活かして独自に開発しているため、新たな決済手段にもソフトウェアのアップデートだけで対応が可能だという。
なお今回の決済端末の筐体は、台湾のCastles Technology(キャッスルテクノロジー)社のUPT1000F unattended terminalを採用。同端末の販売開始は、今年度下期を予定。すでに同社では開発着手に合わせ、組み込み型決済端末を必要とする加盟店からの受付を開始している。