パフォーマンスマーケティングのテクノロジー企業であるCriteo S.A.は、「2018年デジタルコマース&マーケティングの展望」を発表した。
Criteoが2018年のデジタルコマースにおける見解を述べたもので、詳細は下記の通り。
①音声ショッピングの台頭
人々は、Google HomeやAmazon EchoなどのIoTデバイスを通じて、音声でさらにショッピングをするようになると予想される。
<2018年のトレンド予測>
音声広告においては、「おすすめの商品」や広告コンテンツがパーソナライズして提供されるようになると考えられる。スマートスピーカーは、消費者の関心や好みに関する豊富なデータをもとに、既存のサービスや関連する新しいアドオン製品やサービスを提供することができるようになる。
②ソーシャルコマースの相関性
<ソーシャルとコマースの境界線の希薄化>
- FacebookのMarketplaceサービスは、米国、英国、オーストラリアなど多くの国でバイヤーと販売者に提供されており、最近では17の市場にまで拡大されている。
- Facebook MessengerやWhatsAppなどのソーシャル・メッセージング・サービスは、より多くの企業にチャットボットとして取り入れられる。
- Amazonはまた、2018年に「Anytime」というソーシャル・メッセージング・プラットフォームを立ち上げる計画を立てている。これは、WhatsAppやSlackの機能と同様の機能を持ち、Alexaと統合されている。
<2018年のトレンド予測>
主要なソーシャルネットワークが顧客データの壁に囲まれた閉ざされた世界を造るにつれて、広告主と小売業者は顧客との関係を掌握する方法とそれに付随するデータを追求する必要がある。
③オフラインからオンラインへの販売の接続
<オフラインとオンラインのコンバージョン>
- AmazonはWhole Foods社買収により、フルフィルメントと配送のサービスを提供するかたわら、購買習慣とアップセルの機会を理解すると予想される。
- 主要な小売業者は、専用駐車場や店舗内のロッカーをはじめとする、オンラインで購入した商品を店舗から収集する便利な方法を提供し続ける見込み。
<2018年のトレンド予測>
小売業者は、ターゲットとなる消費者をオンライン上で見つけてリーチすることを目的として、実店舗内のCRMデータを使いやすくするために、リエンゲージメントやアップセルのためのパーソナライズされたキャンペーンを実施することが予想される。
④データコラボレーションの必要性の高まり
<閉ざされた庭園の開放>
- ブランドや小売業者は、大手グローバル企業のデータの壁に囲まれた庭園(ウォールドガーデン)を懸念している。
- ブランドと小売業者の5分の3がすでになんらかのデータ連携に参加しており、買い物客とのつながりを高めるために、個人を特定できないデータをプールして活用している。
<2018年のトレンド予測>
競争と革新を維持するために、小売業者とブランドは、データ資産を引き続きプールし、コンテンツをパーソナライズし、より良い顧客関係を構築することが予想される。