アマゾンは25日、プライム会員向けにスマートロックを使って、自宅内に荷物を届けたり、来客や掃除サービス事業者が入れるようになるサービスを開始した。
Amazon Keyというこのサービスは11月8日から米国の37都市や周辺の地域で利用可能になる。利用の際には専用アプリ、ネットに接続したビデオカメラ、スマートロックのキットが必要になる。あらかじめ設定しておけば、ユーザーは荷物を自宅内に届けてほしいときに「in-home」を選択するだけだ。プライム会員は無料で、即日配達から、1日、2日、通常配送で利用できる。
プライム会員はサービスを利用するために必要なAmazon Key In-Home Kitを事前注文する。キットの価格は249.99ドルから。このキットの中にはカメラのほかに、スマートロックのメーカーYaleとKwiksetの製品と互換性のあるスマートロックが入っている。会員は自分で、あるいは専門業者に無料で設置してもらうことができる。
Amazon Keyアプリでは、リアルタイム通知を確認したり、配達完了までの様子をライブ動画、あるいは保存された動画で確認できる。
配達事業者が届け先のドアを開けるためのリクエストを出すとアマゾンが毎回、ドライバーと場所が正しいか、配達時間が指定どおりかを暗号化された認証プロセスによって確認。認証されると、Amazon Cloud Camがドアを解錠するところから録画を開始する。ドライバーには、自宅のアクセスコードや鍵を渡す必要はない。アパートやマンションなどの1室に住んでいる場合は、アプリに建物やゲートのコードを登録する。また、自宅内に荷物を届けるドライバーは経歴や自動車運転記録をチェックし、入念に審査が行われるという。
このキットによって、家族や友達も自宅の鍵を渡すことなく自宅に入れるようにすることができる。会員は頻度や滞在時間を来訪者ごとに設定したり、自宅に入れてもよいと思う人を追加や削除できる。
数ヶ月後にはAmazon Home Services上で提供される60種類、1200以上のサービスで利用可能になる。その中には、掃除サービスのMerry MaidsやペットシッターサービスのRover.comなどが含まれる。また、サービスが適切に行われなかったり、ユーザーの所有物や自宅などにダメージを与えた場合には、クレームを受け付け、返金や保証を行うAmazon Home Servicesの「Happiness Guarantee」が適用される。