アリババグループ(以下、アリババ)は2017年3月22日、マレーシアのクアラルンプールで、マレーシアのデジタル経済促進局「MDEC」(Malaysia Digital Economy Corporation)や他の協業パートナーたちと連携し、世界電子貿易プラットフォーム「eWTP」(Electronic World Trade Platform)として初となる「e-hub」の設立を発表した。
e-hubは、マレーシアの「DFTZ(digital free trade zone)」の一部として、既存のマレーシアとの貿易で新たなビジネスチャンスをもたらす取り組みを行う。近い将来にはマレーシアだけでなく、世界中にe-hubを設立し、多くの貿易ルートをカバーすることでe-roadを創り上げると発表した。
アリババグは今後、Lazada、菜鳥網絡といったアリババの関連会社とともにe-hubの下記4つの領域でサポートする。
物流ハブ
クアラルンプール空港近くに設置し、マレーシアおよび東南アジア地域に中央集中通関、倉庫、配送などのサービスを導入し、輸入・輸出商品の通関をサポートする。
電子サービスプラットフォーム
アリババの「一達通」(OneTouch)貿易総合プラットフォームと連結し、マレーシアと杭州越境EC総合自由貿易地域を繋ぎ、両国の中小企業とマーチャントたちの取引をより効率的に支援する。
電子決済および融資
マレーシアの企業とアリババグループは電子決済と融資関連のビジネスチャンスを開拓し、マレーシア中小企業のBtoB貿易の促進を図る。
電子人材育成
マレーシアの企業とアリババグループはトレーニングプログラムを立ち上げ、ベンチャー企業や企業の人材育成面でサポートし、マレーシアのデジタル経済発展をサポートする。
アリババグループ会長のジャック・マー氏は、e-hubの設立について以下のように述べた。
「昨年、私はeWTPのビジョンを説明しました。アリババは企業の責任として、このビジョンを実現して参ります。この度、中国国外でeWTP初のe-hubを設立したことで、グローバル取引をより包括的にサポートするとともに、中小企業や若い世代に必要なサポートを提供していきます」
アリババは、eWTPのビジョンは、世界の貿易障壁を低くし、中小企業および若者がより公平に世界市場へ進出することであり、この度のe-hubの設立はeWTPにとってのマイルストーンとなると発表した。