三菱商事は総合商社として、国内外のネットワークを通じて、エネルギー、金属、機械、化学品、生活産業関連の多種多様な商品の売買や製造、資源開発、インフラ関連事業、金融事業など、広範な分野で多角的に事業を展開してきた。
同社は向こう3カ年の経営方針として、「資源」と「非資源」のバランスの見直し、「事業投資」から「事業経営」へのシフトなどを掲げている。非資源分野の中でも重点分野となる生活産業グループでは、食品の原料・素材の調達から、消費市場(リテイル)に至るまでの幅広いバリューチェーンを有し、広範な商品・サービスの提供、事業開発、投資などを行っている。
三菱商事は現在、コンビニエンスストア「ローソン」のフランチャイズシステム、および直営店舗の運営を行っているローソンの普通株式を33.4%保有し、持分法適用関連会社としているが、両社は国内外のコンビニエンス事業の連携強化などを図るため、資本関係の一層の強化が望ましいとの判断に至ったことから、三菱商事がローソンを連結子会社とすることを目的とした公開買付けを実施することを決めた。
公開買付けにおいて、三菱商事は、現在所有するローソン株式と合わせて、所有割合にして50%を買付予定数の上限と設定している。買い付け代金は、約1440億2163万円。ローソンの株式は東京証券取引所の市場第一部に上場されているが、三菱商事は公開買付け成立後もローソン株式の上場を維持する方針だ。公開買付けの日程の詳細は、後日発表される。