米App Annie(アップアニー)は、日本、アメリカ、イギリスの小売アプリ市場のトレンドを分析したレポートを発表した。小売アプリのダウンロード数と利用状況を、チャネル・カテゴリー・国・アプリストア別に分析した結果、すべての市場で小売アプリのダウンロード数が増加している。
日本ではアパレル系小売アプリが、ダウンロード数トップ10に複数ランクインしており、UNIQLO、GU、WEAR、iQONがトップ10入りしている。一方、アパレル系アプリのトップ10入りは米国ではゼロ、イギリスでは2件のみとなっている。
日・米・英の3か国すべてで、小売アプリダウンロード数の前年比増加率はアプリ市場全体の前年比増加率を上回った。Amazonは3か国すべてで小売アプリダウンロード数の首位に立ち、雑貨部門でリードを広げている。日本の小売アプリのダウンロード数増加はAmazon、Apple Store、そして新規ランクインしたLOFTが牽引している。
MAU(月間アクティブユーザー)で見ると、Amazon、楽天市場、MUJI Passport、楽天PointClubの4つのアプリが、日本のAndroidとiPhone両方のMAUランキングでトップ10入りしている。
Androidでは顧客のロイヤルティと利便性を高める電子マネーアプリ(楽天Edyとnanaco)のランクインが特徴的。また、iPhoneではMUJI passport、Tポイント、楽天PointClub、ヤマダ電機、nanaco、ローソン等、ポイントを基軸に顧客エンゲージメントとロイヤルティを持続させるためのアプリが複数ランクインしている。
3か国すべてでMAUトップ10入りした小売アプリはAmazonとApp Storeのみとなっており、圧倒的な強さを見せた。
App Annieは、ショッピングの主戦場はリアル店舗から小さな画面へと急速に移行しており、アプリを活用できる企業がトレンドを制していくと分析している。