ドコモは、従来の顧客獲得競争から脱却し、さまざまな分野のパートナー企業とのコラボレーションにより新たな付加価値の創出を目指す「+d」と呼ばれる取り組みを推進している。この取り組みでは、プッシュ型情報配信やポータルなどの送客能力、ポイントや顧客データベースなどの基盤、料金収納代行やクレジットカードなどの決済機能を、パートナー企業のサービスと組み合わせることでサービスの拡充を目指している。
ドコモは、「+d」の取り組みを推進するため、料金システムのコアエンジンとなる6600万顧客の通話や通信、決済といった情報をリアルタイム計算・課金するリアルタイム・ビリング基盤を刷新。データベース基盤として「Oracle Exadata」を導入した。これによって、旧システムと比較して導入コストが約4分の1、運用コストが約2分の1に削減されたほか、約10倍の性能向上が達成された。
現在、「Oracle Exadata」では1日あたり100万件のサービスオーダー情報、および1日に10億件の通話・通信データのリアルタイム計算・課金処理が行われており、ピーク時には1秒あたり約300万ものSQL処理を実行できる十分な性能が得られている。ドコモは今後、インメモリー機能やマルチテナント機能など「Oracle Database 12c」の最新技術を積極的に採用しながら、顧客により魅力的なサービスの提供を推進するとしている。