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Shopifyが冬の大型アップデートを発表 合計150以上、自然言語で自動化ワークフロー生成も

 Shopifyの日本法人 Shopify Japan株式会社は、最新の大型アップデート「Winter '26 Edition -RenAIssance」を発表した。

 今回のEditionでは、コマース体験全体にAIを統合することを中心に、150以上の機能アップデートを提供。これにより、日本の事業者もこれまで以上に効率的な運営・業務遂行、より良い顧客体験の創出が可能となる。アップデートの概要は次のとおり。

Sidekickの大規模アップデート

 ShopifyのAI搭載コマースアシスタント「Sidekick」のアップデートは、今回のEditionの主要トピックの一つとなっており、さらに強力かつプロアクティブに日常業務を支援する存在へ進化を遂げているという。

  • パーソナライズされたホーム画面での提案:Sidekickが事業者のダッシュボード上に優先度の高いタスクを表示。重要な業務に優先的に対応できるようサポート。
  • 管理アプリの生成:事業者は自然言語で必要な項目を入力するだけで、コーディングなしで機能的な管理アプリの作成が可能となる。
  • 自然言語によるテーマカスタマイズ:事業者は、複雑な設定メニューを操作することなく、テーマ設定を自然言語で変更できるように。
  • プロンプトライブラリ:Sidekickのプロンプトをスキルとして保存・再利用・共有できるようになり、繰り返しの作業やチームでの活用が容易になる。
  • 自然言語によるShopify Flowの自動化:事業者は、自然言語で記述するだけでShopify Flowの自動化ワークフロー生成が可能となる。
  • AI画像編集:Sidekickにより、ファイルエディター内で高度なAI画像編集ができるように。これにより、より迅速に高品質な商品画像の作成が可能となる。

Shopify Agentic Storefronts:AIとの会話の中で商品を発見

 ChatGPT、Perplexity、Microsoft Copilotなどといった、プラットフォーム上でのAIとの会話内に事業者の商品を表出させる「Shopify Agentic Storefronts」の仕組みが、今回のアップデートによって実装。一度管理画面で設定するだけで、複雑な統合やプラットフォームごとのアプリなしに商品の表出がかなえられる上、消費者は会話から離れることなく購入まで完結できる仕組みとなっている。

 また、ブランドの表示箇所や表示方法は事業者側が制御でき、その成果はデータとして管理画面に直接反映される点も特徴となっている。

SimGym:AIによるストアフロントシミュレーション

 今回のアップデートでは、「SimGym」と呼ばれるリサーチプレビューアプリも導入(※現在はグローバルでリサーチプレビューとして提供。日本での提供は未定)。これにより、事業者はシミュレーションされた顧客行動を基にアイデアの検証・テストが実施可能に。ユーザー体験上の潜在的な問題の特定や、ストアの変更がパフォーマンスに与える影響の事前確認ができるようになる。

Rollouts:業務フローの中で実験と最適化を実現

 実験機能をShopifyプラットフォームに標準搭載し、事業者が検証と最適化をスムーズに行えるようにする機能「Rollouts」も今回のアップデートで実装。同機能によって、事業者は変更のスケジューリング、実験の実施、データに基づいた意思決定を日々の業務フローの中でシームレスに実施できるため、購入体験の改善、コンバージョン率の向上、ビジネスの成長加速が可能となる。

越境利益インサイトレポート

 Shopifyは、新たにグローバルで「越境利益インサイトレポート」を導入。これにより、関税、税金、配送調整が利益率にどのような影響を与えているかを可視化し、事業者の的確な国際価格設定とフルフィルメント戦略立案を支援する。

開発者向けAIネイティブツール

 Shopifyは、日本の開発者およびパートナーがより迅速かつ柔軟な開発ができるよう、AIネイティブな開発プラットフォームの拡張にも取り組んでいる。今回の主な強化ポイントは、次のとおり。

  • エンドツーエンドのAIサポート:開発者に対し、AIエージェントを使用した開発ストアの作成、アプリのスキャフォールディング、GraphQL操作の実行、検証済みコードの生成が実施できる機能を提供。
  • 自然言語インターフェース:自然言語で要件を記述するだけで、実用的かつ本番環境に適したソリューションを得られる仕組みを開発者に提供。
  • MCP UIコンポーネント:商品詳細ブロックやバリエーション選択など、事前構築されたインタラクティブなコマースコンポーネントにより、アプリやストアフロント間で一貫したユーザー体験の実現が可能に。
  • Shopify Catalogへのアクセス:Shopify全体の大規模な商品データをアプリやエージェントに統合し、優れた検索および発見を実現できる機能を開発者に提供。

 Shopifyは、これらのツール提供により日本の開発者が初期設定や保守にかかる工数を削減し、高付加価値のある独自のコマース体験開発に集中できるとしている。

 なお、今回のアップデートの中には現時点で日本国内での提供が開始されていないものも含まれるが、Shopify Japanは各機能の国内展開についても検討を進めており、準備が整い次第、改めて報告する方針とのこと。

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ECzine編集部(イーシージンヘンシュウブ)

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