Stripeは、OpenAIと共同開発した「Agentic Commerce Protocol(以下、ACP)」を公開した。


このプロトコルは、ChatGPT内でのInstant Checkout機能を支援するもので、ユーザーはチャットでの商品購入を実現できる。決済時にはStripeのチェックアウト画面が表示され、完了するとStripeは「Shared Payment Token(以下、SPT)」と呼ばれる新しい決済トークンを発行。購入者の決済情報を公開することなく取引が実行される。米国のChatGPTユーザーは、既に米国マーケットプレイスEtsyの加盟店の商品をチャット上で直接購入できるようになっており、今後はShopifyの加盟店も順次対応予定だという。
なお、SPTはカートの合計金額や加盟店情報と紐付けされ、ChatGPTから加盟店のバックエンドにAPI経由で連携される。決済処理はStripeだけでなく、既存の他の決済プロバイダーでも対応が可能であり、Stripeの不正防止リスクスコアも提供される。注文情報もACP経由で伝達されるため、加盟店は従来通り注文承認・拒否、消費税処理、フルフィルメントや返品処理が実施となっている。
今回の発表を皮切りに、StripeはOpenAIがChatGPTを通じて新たなコマースの収益モデルを開拓する支援を行う方針。今後、両社はより多くの地域、事業者および消費者向けにサービスを拡大していく予定としている。