レッドホースコーポレーション株式会社は、同社が契約する全国の自治体で返礼品を提供する事業者を対象にアンケートを実施。ふるさと納税に参入したことによって事業に変化があったかどうか確認したところ、約30％の事業者が「変化した」と回答した旨を発表した。
自治体や代行業者、商工会や知人など、人からの紹介や依頼からの出品が最も多く、地域への貢献を目指したという回答も約30％
全国のふるさと納税返礼品提供事業者に、ふるさと納税に返礼品提供を始めたきっかけを聞いたところ、「自治体からの依頼（46％）」や「代行業者からの依頼（13％）」「知人からの紹介（12％）」「商工会のすすめ（1％）」など、第三者からの依頼や紹介での参入が最も多い回答に。
次いで、「自社の商品を知ってほしい（31％）」「他社がやっているのを見て自分もやってみたいと思った（16％）」など、自発的な理由で自ら参入したという回答が多い結果となった。
また、「自社の商品が住んでいる自治体に貢献できると嬉しいと考えたから」という回答も27％あり、自社の利益だけではなく、地域への貢献も意識して参入する、ふるさと納税ならではの参入理由も見られる結果に。同制度を活用して、自社商品のアピールと利益の拡大を図るとともに、自社が所在する地域への還元といった両方の効果を狙った参入が多いことが明らかとなった。
販路拡大、新規事業への取り組みなど、事業者の企業活動の活発化に貢献
ふるさと納税に返礼品を提供したことによって起きた事業への変化についての問いには、回答者の73％が「特に変化はない」と回答。
一方、「変化があった」と回答した事業者に対し、具体的な変化について確認したところ、「ふるさと納税を始めた経験からECなどの販路を拡大した（45％）」「ふるさと納税をきっかけに海外に販路が広がった（2％）」など、販路拡大を挙げた事業者が最も多い結果に。ふるさと納税を一つのテストマーケティングの場として活用し、国内だけでなく海外にも販路を広げている事業者が多く見られたという。
次いで多かったのは「新規事業・新業態を始めた（17％）」「ふるさと納税で増えた収入で事業に投資を行った（14％）」「他社と事業連携を始めた（13％）」といったように、新たな事業や取り組みにつながった旨の回答で、ふるさと納税参入により、企業が新たなステージにチャレンジできる環境が生まれたことが明らかとなっている。
また、事業の変化ではないものの、「自社のアピールポイントが増えた（3％）」など、自治体とのつながりが新たな自社のセールスポイントになったと感じる事業者に加え、「製造者（従業員）の自信に繋がった・士気が高まった（2.5％）」「自社の製品に自信がついた（1％）」と回答する事業者もおり、全国の寄附者から選ばれることによるインナー向けの効果も生まれていることが見受けられる。
参入初年度から積極的に事業を拡大・投資 販路拡大は参入6～7年で実感
なお、事業の変化をふるさと納税への参入年数別に比較したところ、参入1年未満の事業者も他社との連携などの事業拡大・投資に取り組んでいることが判明。中でも、新規事業への参入や事業への投資については、1年未満の事業者も取り組んでおり、ふるさと納税での経験や収入を早い段階から積極的に自社の成長に投資している様子がうかがえる。また、参入6年～7年の事業者がECなどの販路拡大による事業の変化を実感していることも判明している。
調査概要
- 調査期間：2024年6月3日～6月16日
- 調査対象：レッドホースコーポレーションが契約する全国の自治体に返礼品を提供する事業者
- 調査方法：インターネットアンケート調査
- 有効回答数：1,109件
