統合コマースプラットフォーム「ecforce」を提供するSUPER STUDIOは、メーカーや小売事業者の経営層・事業責任者・マーケティング担当者/責任者を対象に、「メーカーおよび小売事業者のデータ活用の実態に関する調査」を実施した。
同調査結果の一部詳細は、次のとおり。
販売チャネルの変化
直近3年間で「既存のECサイトをリニューアルした」割合が30.1%でもっとも多く、「新たにECモールへの出店を開始した」が27.7%、「直営店(路面店などの独立型店舗)の出店を開始した」が23.0%となっており、EC関連での変化が目立った。
販売チャネル多角化の理由
販売チャネルが多角化している理由としては「消費者動向の変化」が37.5%でもっとも多く、次いで「新規顧客の減少」(33.8%)、「売上の伸び悩み、拡大」(32.8%)といずれも3割以上を占める。消費者動向や市場環境の変化、売上に対応するため、多くの事業者が販売チャネルの多角化を図っていた。
課題
販売チャネルの多角化による課題として、「人的リソースの不足」が45.5%で最多。「各販売チャネルごとの正確な評価がわからない」(40.9%)、「予算の確保が難しい」(37.1%)も課題として挙げられた。
データ関連の課題
販売チャネルの多角化によるデータ関連の課題では、「複数の販売チャネルで取得したデータ統合ができていない」が44.6%ともっとも多く、「データの取得ができていない」も28.9%にのぼった。全体の7割以上がデータの取得・統合に課題を感じていることがうかがえる。
課題の要因
データ関連の課題の要因として、「各種データツールの課題」(45.0%)が最多で、「データに関する専門人材の不足」(40.1%)も問題となっている。
ツール導入状況
年商1,000万円~50億円未満の事業者では、CDPとBIの導入率が高い一方で、年商1,000万円未満の事業者の42.4%、50億円以上の事業者の35.0%が「ツールを導入していない」と回答した。
ツールの利用状況
ツールを導入している事業者のうち、「ツールが煩雑で使いこなせていない」(38.1%)、「見たいデータが見れない」(33.7%)、「データ連携やデータセットの設計が難しい」(30.2%)といった回答が多く、ツール導入後も活用が難しい状況が浮き彫りとなった。
年商別のツール導入理由
年商5,000万円未満の事業者では、予算の確保が難しくExcelなどの手法で対応しているためツールを導入していないケースが多く見られた。1億円~50億円未満の事業者では、人的リソースや専門人材の不足が要因となっていた。
50億円以上の事業者でもExcelで対応している割合が3割程度あり、「最適なツールがわからない」との回答も多い結果となった。
調査概要
- 調査期間:2024年3月21日~3月28日
- 調査対象者:メーカーおよび小売事業者の経営層・事業責任者・マーケティング担当者/責任者
- 調査対象数:535名
- 調査方法:インターネット調査
- アンケートモニター提供元:ゼネラルリサーチ