全日本空輸（以下「ANA」）とロジレスは、空輸とDX（デジタルトランスフォーメーション）を連携させることにより、物流の2024年問題に対応する「早く」「安く」「ムリなく」輸送する効率的なEC物流を構築した。
同連携により、物流の2024年問題でEC事業者が翌日配送できなくなった、主に関東地区発中国・四国地方（岡山以西）への翌日配送を可能にする。さらには、今まで翌日配送が難しかった九州地区全域（島嶼部除く）までも配送可能とした。
従来は、EC事業者の担当者による受注処理を経た後に出荷指示が倉庫に送られていたため、倉庫にデータが届くまでに時間がかかっていた。さらに出荷のタイミングで配送手段を選別する必要があり、航空便を活用しようとしても、最も早いタイミングで翌日早朝便への搭載となっていたという。
今回、ロジレスの物流DX推進により、顧客からのオーダー、倉庫における発送作業、最終的にはANAの飛行機の貨物空きスペース活用がシステムで一括管理された。輸送までのプロセスが簡素化されることにより、航空便搭載までのリードタイムが最大で4時間短縮。結果として、日中の国内線定期便の出発の間際まで荷物を受け付けられるようになり、日中の飛行機の貨物空きスペースの活用が可能となった。
「LOGILESS」を活用する多くのEC事業者、倉庫事業者が同サービスを利用することで、コンテナに複数の事業者の荷物を混載できるようになり、積載効率が向上。これにより従来のトラック輸送と比較し、同等もしくはそれ以下の輸送単価に抑えることができる見込み。
まずは、2024年4月1日より、ANA羽田発岡山行き定期便を活用した輸送にて、一部のEC事業者、倉庫事業者を対象にサービスを開始。その後、今秋を目途に全事業者への対象拡大を予定している。さらには、東京から岡山への航空便に留まらず活用範囲を拡大し、日本全国への翌日配送を目指すとのこと。
